[アンケート調査]現役東大生の「尊敬する人」「影響を受けた人」は?

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[アンケート調査]現役東大生の「尊敬する人」「影響を受けた人」は?

約70%の現役東大生の「尊敬する人」「影響を受けた人」は「身近にいる人物」。現役東大生220人の約30%が「親」と回答。

ひまわり教育研究センターは、2022年2月、現役東大生220人に「子供のころの過ごし方」について複数のアンケート調査を行いました。
今回は「あなたが一番尊敬する人」「今のあなたになるのに一番影響を受けた人」についてのアンケート調査の結果を報告いたします。(調査会社:ゼネラルリサーチ株式会社 調査時期 2022年2月17日〜2月19日)

5.4人家族
<調査の内容>

• あなたが一番尊敬する人は誰ですか?
• 現在のあなたになるのに一番影響を受けたと思われるのは誰ですか?

<調査対象について>

現役東大生220人のうち、男子は106名、女子は101名、回答したくないは13名でした。
文系学部は81人、理系学部(医学部以外)は74人、医学部65人でした。

<調査の詳細>

Q. あなたが一番尊敬する人は誰ですか?

現役東大生220人に「あなたが一番尊敬する人は誰ですか?」という質問をしたところ、一番多かった回答は「親」(75人、34.1%)でした。次に多かった回答は、「友達」(25人、11.4%)、「歴史上の人物」(25人、11.4%)、「先輩(24人、10.9%)でした。
「尊敬する人はいない」という回答は、16人(7.3%)いました。


Q. あなたが一番尊敬している人は誰ですか?

5.横グラフ:青

男女別に比較しましょう。現役東大生220人に「あなたが一番尊敬する人は誰ですか?」と質問したところ、一番多かった回答は男女共に「親」(男子35.9%、女子32.7%)でした。男子が女子よりも多かった回答は、「兄弟・姉妹」(男子7.6%、女子4.0%)、「先輩」(男子12.3%、女子7.9%)でした。女子が男子よりも多かった回答は、「学校や習い事の先生」(男子5.7%、女子9.9%)、「経営者として活躍している(いた)人」(男子0.9%、女子3.0%)でした。


Q. あなたが一番尊敬している人は誰ですか?

5.横グラフ:青赤

Q. 現在のあなたになるのに一番影響を受けたと思われるのは誰ですか?

現役東大生220人に「現在のあなたになるのに一番影響を受けたと思われるのは誰ですか?」という質問をしたところ、一番多かった回答は「親」(70人、31.8%)でした。次に多かった回答は、「学校や習い事の先生」(25人、11.4%)、「友達」(25人、11.4%)でした。
「影響を受けた人はいない」という回答は21人(9.6%)でした。


Q. 現在のあなたになるのに一番影響を受けたと思われるのは誰ですか?

5.横グラフ:青2

男女別に比較しましょう。「現在のあなたになるのに一番影響を受けたと思われるのは誰ですか」という質問をしたところ、男女共に一番多かったのは、「親」(男子26.4%、女子37.4%)でした。女子に比べて男子が多かった回答は、「兄弟・姉妹」(男子11.3%、女子4.0%)、「友達」(男子15.1%、女子8.9%)でした。男子に比べて女子が多かった回答は、「親」(男子26.4%、女子37.4%)、「先輩」(男子5.7%、女子9.9%)でした。


Q. 現在のあなたになるのに一番影響を受けたと思われるのは誰ですか?

5.横グラフ:青赤2
<調査結果>

「あなたが一番尊敬する人は誰ですか」という質問において、「親」や「友達」、「先輩」等の身近な人物をあげる現役東大生は69.6%いました(「親」34.1%、「兄弟、姉妹」5.9%、「学校や習い事の先生」7.3%、「友達」11.4%、「先輩」10.9%)。「歴史上の人物」「研究者として活躍している(いた)人物」などの身近でない人物をあげた現役東大生は20.5%でした(「歴史上の人物」11.4%、「研究者として活躍している(いた)人」6.8%、「経営者として活躍している(いた)人」2.3%)。

「現在のあなたになるのに一番影響を受けたと思われるのは誰ですか」という質問においても、「親」や「友達」などの身近にいる人をあげる現役東大生は69.2%いました(「親」31.8%、「兄弟・姉妹」7.3%、「学校や習い事の先生」11.4%、「友達」11.4%、「先輩」7.3%)。「歴史上の人物」「研究者として活躍している(いた)人」など身近ではない人を回答した現役東大生は、18.6%でした(「歴史上の人物」7.7%、「研究者として活躍している(いた)人」7.7%、「経営者として活躍している(いた)人」3.2%)。

このことから、「一番尊敬する人」「自分に影響与えた人」のどちらの質問にも70%近い現役東大生が「親」や「友達」などの身近にいる人物をあげていることがわかりました。どちらの質問にも「親」と回答した人は46人(20.9%)、「友達」と回答した人は、9人(4.1%)いました。

男女の違いに着目すると、「一番尊敬する人は誰か」の質問に「親」と回答したのは女子に比べて男子の方が若干多かったのですが、「一番影響を受けた人は誰か」の質問に「親」と回答したのは女子に比べて男子の方が11%も少なかったのは興味深いと思います。また、「一番尊敬する人は誰か」の質問に「友達」と回答した現役東大生は、男子に比べて女子の方が若干多かったのですが、「一番影響を受けた人は誰か」の質問に「友達」と回答した現役東大生は女子に比べて男子が多い結果となりました。どちらの質問にも「兄弟・姉妹」と回答した現役東大生は女子よりも男子が多かったのですが、兄弟の有無を調査していないため今回の調査だけで結論付けることができませんでした。

今回の調査から、現役東大生が「一番尊敬する人」「一番影響を受けた人」は、一番多かった回答の「親」を含めて「兄弟・姉妹」「友達」「先輩」など、身近な存在であることが判明しました。YouTubeやSNS媒体、メディアなどを通して、多種多様な活躍をする人物の考えや人となりに触れることができる現在においても、現役東大生にとっては親や友人関係、学校や習い事の先生など直接触れ合える身近な存在がロールモデルであり、現役東大生に一番影響を与えたということがわかりました。

<調査を終えて>

IT技術の進歩により、今の子供たちはYouTubeやTwitterなどのSNS媒体、メディアを通じて多くの人物やその考え方に出会うことができます。そのような時代であっても、東大生の7割が「一番尊敬する人」「一番影響を受けた人」として身近な存在をあげたということはとても印象的でした。

身近な存在の中でも東大生の約3割が「一番尊敬する人」「一番影響を受けた人」は「親」と回答しています。その調査結果を受けて、皆様はどう思われましたでしょうか。「東大生を育てた両親はもともと尊敬に値するような立派な人物なのだろう」と思われたかもしれません。

しかし、多くの親はそうではないと私は思います。我が子が生まれた途端に「尊敬される親」になれたとは思えません。私自身、我が子3人のうち2人が東大に進学しましたが、「子供がいてくれたから親として人間として成長できた」と感じています。我が子の澄んだ眼差しが私を成長させてくれました。子供は「親の眼差し」により成長します。また一方で、親も「子供の眼差し」により親として人間として成長できるのだと思います。

この調査結果を見て「自分は尊敬されるような親ではない」と落胆された保護者の方もおられたかもしれません。しかし、落胆する必要はありません。子供の成長と共に親として少しずつ成長を重ねていけばよいのだと思います。


   ひまわり教育研究センター
     所長 上田尚子

<調査のまとめ>

• 現役東大生の約3割が「一番尊敬する人」「一番影響を受けた人」の質問に「親」と回答した。
• 現役東大生が「一番尊敬する人」「一番影響を受けた人」の質問に次に多く回答したのは「友達」(11.4%)。
• 現役東大生の約7割が「一番尊敬する人」「一番影響を受けた人」の質問に「親」「友達」などの身近な人物を回答した。

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