第3回:これからの時代で活躍する天才とは?

時代変化に伴い、求められる“天才像”も変わってきています。
これからの時代の天才には、ライフスキルも必要になります。

ですので、これからの時代の天才像をきちんと把握して、お子さんを教育していきましょう。
私は、あなたのお子さんを天才に育ててほしいと思っています。

もちろんそれは、実現可能だと思っています。

・あなた自身が医者でなくても
・あなた自身が高学歴でなくても
・あなたが共働きの家庭であっても
・あなたがお子さんと一緒に勉強する時間が少なくても

あなたのお子さんが天才になる可能性は十分あります。
その根拠について、今からお伝えしていきます。

一般的に呼ばれる「天才」とは?

あなたは「天才」と聞くと、どんなイメージをお持ちですか?

一般的に「天才」とは、

・生まれつき備わったすぐれた才能
・そういう才能をもっている人

と言われています。

「才能」であり、「才能を持った人」という意味です。

スポーツの世界での「天才」は、一般的な人には想像できないような、動きをする人を思い浮かべませんか?
スポーツではなく、体を使わない分野においては、発想力や創造力が長けている人を思い浮かべませんか?

・誰も解けない難問を解く人
・誰も思いつかないような絵を描く人
・画期的な企画を打ち出す人

などなど。

それは何故かというと、「天才」と対比するような形で、「秀才」という言葉があることも関係していると私は思います。

一般的に「秀才」とは、

・すぐれた才能。また、その持主
・学問などがすぐれてよくできる人

です。

「秀才タイプ」という言葉があるように、秀才という言葉は世間一般的には、学問に限らず使われています。

そのため、

天才=才能
秀才=努力

というイメージがあると思います。

ではここで、私の考えをお伝えします。

このように、「天才」と「秀才」という言葉が一般的に使われているのであれば、
「秀才」こそが、これから目指すべき理想像であり、
「秀才」こそが、「これからの時代で活躍する天才」であると思っています。

「秀才」こそが「天才」なんて、少しややこしいですね(笑)

今から詳しく解説します。

本当の「発想」とは何か?

私は子供のころ、「俺は天才だ!」と思っていた時期があります。
小さいころ、私が思っていた天才は発想力や創造力が長けている人です。
これらの能力は鍛えるものではなく、生まれつきなものだと思っていました。

ですが私も大人になり、特に今のような時代では、そういった生まれつきの才能が、通用しなくなってきた。
という実感をしています。

何故かというと、たとえば「素晴らしい発想」というのは、蓄積された情報と情報の組み合わせにすぎないからです。
年齢を重ねるにつれて、体験を重ねるにつれて、頭には膨大な量の情報が蓄積されてきます。
発想やアイデアというのは、その蓄積された情報を、組み合わせたものなのです。

このように、頭に蓄積された情報を効果的に組みわせていく能力を、私は「思考力」と解釈しています。
つまり、純粋に全くのゼロから閃くような発想というのはほとんどありません。

創造力も同じです。

新しいものを作るというよりは、元々あるものに、少し改良を加えたり、組み合わせたものが、新しいものに、「見える」のです。

さらには、情報を組み合わせたり、改良を加えたりするのは、“他人”と協力することによって、より大きな力を得ることができます。

このように、他人の力(情報)を上手く活用する能力は、「協働力」と呼ばれています。

そうなると、
一般的な「天才」のイメージが、発想力や創造力に長けている人。
というのであれば、

自らも多くの情報を蓄積し、情報を組み合わせる思考力が高く、
かつ、他人と協力しながら、さらに情報を組み合わせていく協働力の高い人になります。

それは、

・情報をたくさん蓄積させるために多くの勉強や練習をしてきた人
・効果的な情報の組み合わせるをするために繰り返し思考を繰り返した人
・一人だけで解決しようとせず、他人と協力し、他人を思いやれる人
・努力を惜しまない人

とも言えますよね。

これらはどちらかというと、「秀才」のイメージに近いのです。

ですので私の中で、「天才」と「秀才」という言葉が一般的に使われているのであれば、
「秀才」を目指すべきであり、
「秀才」こそが、「これからの時代で活躍する天才」であると思っています。

ここで、なぜ、“これからの時代で活躍する”天才という言葉を使ったのか?

昔はどうかわかりません。
確かにエジソンは天才だったかもしれません。

ですが、これからの時代で、

・患者さんから信頼を得ている医者
・大企業で部下や上司から信頼されてい社会人
・大きなプロジェクトや企画に抜擢される優秀なリーダー
・新しいサービスを生み出し、多くの人から支持される経営者
・スポーツだけでなく幅広い活動も同時に行うトップアスリート

彼らのように、各業界で活躍する人に共通する行動は、“自らの情報の活用”と“他人との協働”です。
才能だけで大きな成果を成し遂げることは、これからの時代では難しいでしょう。

自ら情報を活用して身につける思考力は、アカデミックスキルです。
他人とのコミュニケーションによって身につける協働力は、ライフスキルです。

これら2つのスキルを、子供のころからじっくり磨いてきた者であれば誰でも、
「これからの時代で活躍する天才」になれるでしょう。

あなたが親だからこそ可能なのです。

2019年3月に引退したイチロー選手は、現役時代、数々の名言を残しています。

その中でも私が好きな言葉が、

「遠回りをすることが、一番の近道」

というものです。

どうしても人間は、早く成果を出したいために、近道を探します。
今の時代は情報がたくさんあるため、その中で近道となる情報を選択します。

近道を探すことが必ずしも悪いわけではありません。
ですが、結局は地道にコツコツ積み上げてきたものが、成果に繋がっている。
ということを、天才と呼ばれていたイチロー選手が教えてくれています。

これからの時代で活躍する天才は、

・情報をたくさん蓄積させるために多くの勉強や練習をしてきた人
・効果的な情報の組み合わせるをするために繰り返し思考を繰り返した人
・一人だけで解決しようとせず、他人と協力し、他人を思いやれる人
・努力を惜しまない人

アカデミックスキルとライフスキルを子供のころから磨いてきた人です。

そしてこれは、誰にでもできることです。

ですから、これからの時代の天才は誰にでもなれる可能性を秘めています。

こうして私のコラムを読んでいるあなたのお子さまは、すでにその可能性を十分に秘めています。
あなたが親として、お子さまに協力し、私がお伝えしている情報を実践していただけたら嬉しいです。

続きはこちら第4回:貯金のように信頼を貯めていく