中学受験のメリットとデメリットを解説、あなたはどうすべきか?

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中学受験のメリットとデメリットを解説、あなたはどうすべきか?

執筆者:熊野貴文(幼児教室ひまわり塾長)

最終更新日 2022年11月04日

中学受験のメリットとデメリットについて、実際に中学受験で灘中学に合格し、大阪大学医学部に現役合格した私の考えをお伝えしたいと思います。

私は中学受験をすることで、良い人生を送ってこれたと思っていますので、“中学受験賛成派”になります。

そのため、できる限り偏らない広い視点で中学受験のメリット、デメリットについて評価しながら、記事を書きたいと思っています。

中学受験者数はここ数年、以下のように増え続けております。

2015年度:約35,600人
2016年度:約36,500人
2017年度:約36,800人
2018年度:約37,900人
2019年度:約39,700人
2020年度:約41,300人

※私立中学受験者数推移(1都3県)

「わが子を賢い子どもに育てたい」と考えておられる親御さんにとっては、
わが子を、優秀な学校に進学させ、高いレベルの教育を受けさせてあげたいと考えるのは、自然なことだと思います。

そう考える過程の中で、中学受験という選択肢が出てきます。
中学受験に挑戦すべきか、公立中学に進むべきか、悩まれる親御さんも多いでしょう。

そこで今回の記事では、中学受験のメリットとデメリットをお伝えしますので、ぜひご決断の材料にしていただけたら嬉しいです。


中学受験のメリット
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中学受験におけるメリットには以下のようなことがあげられます。

1.高校受験の負担がないので好きなことに専念できる
2.子どもの個性や長所を伸ばせる
3.学校独自の特別なカリキュラムや質の高い教育が受けられる
4.困難に打ち勝つ力と挑戦する力が身につく
5.高校からでは入れない学校へ入学できる

それぞれを詳しく紹介していきます。

1.高校受験の負担がないので好きなことに専念できる

私立中学の多くが中高一貫教育をおこなっている学校が多く、内部進学などでエスカレーター式に高校へと進学できるため、高校受験の負担がありません。
そのため、さまざまな学習や部活動・課外活動に費やせる時間と労力が増えるため、好きなことに専念したり得意分野を伸ばしたり、新しい発見につなげられます。

2.子どもの個性や長所を伸ばせる

学校ごとにさまざまな教育理念があり、校風や教育方針も多彩です。
教育方針や子どもの性格・やりたいことなどに合致する中学へ入学できれば、個性や長所を伸ばしたり、将来への可能性を高めたりできるでしょう。
生徒の自主性を大切にする学校も多いので、自立心を伸ばすこともできます。

3.学校独自の特別なカリキュラムや質の高い教育が受けられる

学びに対してのフォローが手厚く、独自カリキュラムが豊富なので、好きなこと・得意なことに対する新しい出会いや発見が多くなります。
大学受験で有利になるカリキュラムに力を入れている学校もあるため、難関大学への受験に対し、大きなアドバンテージにもなるでしょう。

4.困難に打ち勝つ力と挑戦する力が身につく

一般的に小4頃からはじまる中学受験。長期戦を制し、さまざまな困難を乗り越えてきた子どもたちは、強い心とメンタルが育っていることでしょう。
困難に打ち勝つ力やどのようにすれば乗り越えられるかを考えられる力、投げ出さず挑戦し続ける力は、全力で中学受験に挑んだからこそ得られた大きなメリットと言えそうです。

5.高校からでは入れない学校へ入学できる

本来なら高校受験で入れるはずだった学校が、時代の流れとともに中高一貫に変更され、高校からは入れない学校も登場しています。
高校からの生徒募集を行っていても、募集数をかなり制限している学校などもあるため、実質高校からの入学が困難なケースもあります。
そのような高校にも中学受験からなら進学が可能です。

中学受験のデメリット
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中学受験におけるデメリットには以下のようなことがあげられます。

1.子どもが勉強嫌いになる可能性がある
2.保護者の負担が大きい
3.経済的な負担が大きい
4.多様な価値観に触れることが難しくなる
5.6年間、環境を変えるのが難しくなる

それぞれを詳しく紹介していきます。

1.子どもが勉強嫌いになる可能性がある

小学校の学習と同時進行で行われる中学受験対策は、小学校の学習よりも難易度が高く、知識量や知識幅もかなりのレベルが必要になります。
求められるレベルに達するためには、遊ぶ時間や好きなことをする時間もすべて勉強に費やします。
なのに模試の結果が芳しくなければ、自信喪失や勉強嫌いになってしまう可能性も考えられます。

2.保護者の負担が大きい

中学受験において、保護者のサポートは不可欠です。中学受験に関する情報収集、説明会への参加、毎日の塾への送迎やお弁当作り、スケジュール管理や課題・プリントの整理などは日常的に行います。
子どものモチベーション維持・健康管理など、つきっきりで子どものサポート・ケアが必要になるため、保護者の負担は大きなものとなるでしょう。

3.経済的な負担が大きい

中学受験の最たるデメリットとも言える経済的な負担の大きさ。
学習塾に通いながら対策をおこなうだけでも、授業料や教材費に諸経費、講習代などが発生します。
加えて模試や受験料・通学費をはじめとする経費もかさみます。
もちろん入学後も大きな経済的負担が発生しますので、十分な資金確保が必要になるでしょう。

4.多様な価値観に触れることが難しい

中学受験を経て入学すると、ほぼ同程度の学力や精神年齢、経済状況や家庭環境の子どもたちが集まります。
これはメリットでもありますが、価値観の固定化につながるデメリットにもなります。多様性を知ることで得られる知識は、大きな学びや発見にもつながりますが、多様な価値観に触れにくい環境では、学びの機会が少なくなってしまいます。

5.6年間は環境を変えるのが難しくなる

中学受験をおこなう学校の多くは、中高一貫教育が主で、6年間ほぼ環境が変わりません。
外部から途中入学してくる生徒もほとんどおらず、環境だけではなく先生や友だちにも大きな変化が起こらないのです。
途中で環境を変えることも難しくなるので、子どもが環境に合わない・馴染めない場合、逃げ場所を失ってしまう可能性も出てきます。

中学受験のメリットの活かし方
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学歴の最終目標は、大学受験です。
たとえどのような経緯であっても、最終的に大学受験で志望校に合格することができれば、
希望の最終学歴を手に入れることができます。

そこから逆算していくと、志望の大学に合格するためには、どの高校に進学すべきか?どの中学に進学すべきか?
という中間目標が見えてきます。

こう考えると、大学受験のための戦略や環境が整っている高校や中学に進学することがベストだと考えられます。

大学受験の万全の準備ができている学校というのは、中高一貫の有名私立中学。
つまり、中学受験を取り入れている中学・高校となるのです。

勉強の世界に大器晩成は少ない
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「賢い子どもに育てたい」と考えておられる親御さんにぜひお伝えしたいことは、「勉強の世界に大器晩成は少ない」という事実です。

大器晩成という言葉。

「大きなことを成し遂げる人間は、結果を出すまでに時間がかかる」

という意味で使われますが・・・
私の経験上、これは勉強の世界にはあまり当てはまらないと思います。

もちろん、成績が悪かった子が、大学入試で挽回するというケースもあるかもしれません。

「元ヤンキーだった私が早稲田大学に合格しました」

という本なども出ていますね。

でも、早稲田は合格できても東大や京大、医学部はまず無理です。
これらのレベルを突破するには、小さな頃からの積み重ねが必要です。

「中学校まで不良だったのに、医学部に入りました」という話は聞いたことがないですし、あったとしてもごく稀なのです。

実際に灘中学のトップ10人は、中学校2年生から入試直前までほとんどメンバーが変わりません。また、灘中学に合格した生徒の大半が東大か京大、医学部に入学します。

こんな状況を見ると、勉強の世界では「小さな頃から勉強ができる子は、大学入試でも実力を発揮する」というのが現実だと思います。

ですから、子どもにトップレベルの学力を身につけさせるためには、「大器晩成」なんて悠長なことは言ってられないのが現実です。


これは普通に考えてみれば容易に想像できると思います。

たとえばゴルフを例にすると、

・3歳からゴルフをしている子
・中学生からゴルフを始めた子

こんな2人を比較すると、明らかに前者の方が有利ですよね。

スポーツも勉強も同じです。
早い段階から取り組んでいる方が、はるかに有利なんですね。

「勉強の世界に大器晩成は少ない」

だからこそ、早くから勉強を開始し、最終目標である大学受験の準備が整っている中学に進学した方が良いと言えます。

大学受験合格までの成功ルートに乗れるのが、中学受験の最大のメリットです。

それでは次は、中学受験のデメリットをご紹介します。


中学受験のデメリットに注意する
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中学受験を目指すかどうか悩まれている方や、すでに中学受験を目指して頑張っておられる方の中でも、意外に気づいていないことがあります。

それは、中学受験によって親子関係が悪くなってしまう可能性があることです。
これについては、注意をしながらお子さまに接していかなければいけません。

中学受験は親子の戦いです。
親御さんが教育熱心になるがあまり、お子さまに大きな負担をかけてしまうことがあります。

これによって親子の信頼関係が崩れ、勉強に集中できなくなり、中学受験の志望校に合格できなくなることもあります。
あるいは、中学受験は合格できたとしても、中学生以降の思春期では、親子の会話が少なくなったり、
親に反抗するようになり、勉強に集中できなくなり、最終目標である大学受験で志望校に合格できなくなることもあります。

そのため、中学受験を目指す場合は、お子さまに対して強制的に勉強を押し付けないように注意しましょう。
お子さまの頑張りを認め、一緒に喜び、一緒に悔しがり、
難問に挑戦して解けるようになるまで、しっかりサポートしていくことを心がけましょう。

そうすれば、親子の信頼関係が強固になり、その絆が、お子さまのパワーの源にもなり、
中学受験や大学受験でも良い結果を手にすることできるようになります。

中学受験の世界を疑似体験しよう
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ここまで、中学受験のメリットとデメリットをご紹介し、勉強の世界の厳しい現実をあなたに伝えてきました。
こんな状況を肌で感じて頂くため、やってみて欲しいことがあります。

それは、あなたのお子さんが目指す中学校の入試問題の過去問を、本屋さんで購入するということです。

灘中学や開成中学、桜蔭中学校など・・・できるだけ難関校の入試問題を購入するようにしてください。

・本屋さんで立ち読みをする
・インターネットで見てみる

など、こんな中途半端はいけません。

本屋さんで購入してみて、あなたが実際にその問題を解いてみるようにしてください。
このワークを実践することで、あなたの意識が大きく変わります。

おそらく、あなたに2つの良い変化が起こることでしょう。


1つめの良い変化は、このメールの冒頭でお伝えした「勉強の世界に大器晩成はない」ということを本当の意味で認識していただけると思います。

たとえば灘中学の入試問題は、大人でも2割くらいしか解けません。

おそらくその問題を見たあなたは、「こんな問題を解く小学生が、世の中にいるのだろうか・・・」と驚かれると思います。
そんなレベルの小学生に、勝てる気がしなくなると思います。

これが、中学受験の本当の意味を疑似体験することにつながります。

おそらく、あなたのお子さんを早く勉強させないといけないというお気持ちになられるでしょう。


2つめの良い変化は、「あなたのお子さんが将来、どんなレベルを目指すべきか」ということが見えることです。

物事を成し遂げるためには、そのゴールを知ることが大切です。
ですからあなたのお子さんを、難関中学に合格させるためには、それがどんなレベルなのかをあなたが体感する必要があります。
そこから逆算をして、今の教育を見直せば良いのです。


中学受験をすることで、圧倒的な実力差を付けられる
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こちらのページでは中学受験のメリットとデメリットについてご紹介させていただきました。

中学受験の最大のメリットは、大学受験における万全の準備ができること。
最大のデメリットは、親子関係が悪くなる可能性があること。

これからは、メリットを活かし、デメリットに注意しながら、お子さまと一緒に勉強を頑張っていきましょう。

今回の記事で特にお伝えしたかったのは「中学受験をすることで、圧倒的な実力差を付けられる」という点です。

これは言われれば当然のことですが、しっかりと認識しておくことが本当に大切なのです。

中学受験をしている子と、そうでない子の実力差は大きいです。
簡単には逆転できないくらい、差がついてしまっています。

中学受験の最大のメリットを活かし、お子さまを明るい未来へと導いてあげましょう。

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