偏差値別比較調査!お子さんが幼児期の頃、子育ての中で大事にしていたことは?

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偏差値別比較調査!お子さんが幼児期の頃、子育ての中で大事にしていたことは?

偏差値60以上の中学校に通う生徒は、幼児期の睡眠時間が短い傾向。

ひまわり教育研究センターは、2023年4月、偏差値60以上の中学校に通うお子さんをもつ保護者100人とそれ以外の中学校に通うお子さんをもつ保護者100人の幼児期の生活や教育について複数のアンケート比較調査を行いました。

このたび「お子さんが幼児期に子育ての中で大事にしていたこと」についてのアンケート調査の結果を公開しましたことをお知らせいたします。

睡眠表紙
<調査の内容>

・中学生のお子さんが幼児期の頃、あなたが子育ての中で大切にしていたことはなんですか?選択肢の中から近いものを2つ選んでください。
・お子さんは幼児期(3〜6歳)、夜は何時頃に就寝していましたか?一番近い時刻を選んでください。
・中学生のお子さんは幼児期(3〜6歳)、睡眠時間はどれくらいでしたか?一番近いものを選んでください。

<調査対象について>

・偏差値60以上の中学校に通うお子さんをもつ母親100人

母親の居住地で一番多かったのは関東地方53人、次に多かったのは中部地方18人、関西地方15人でした。世帯年収で一番多かったのは、年収900万円以上で26人、続いて多かったのは、年収500万円〜700万円未満、年収700万円〜900万未満で共に24人でした。詳細は以下の表の通りです。

グラフ1 グラフ2

・偏差値60以上の中学校以外に通うお子さんをもつ母親100人

母親の居住地で一番多かったのは関東地方30人、次に多かったのは中部地方22人、関西地方18人でした。世帯年収で一番多かったのは、年収300万円〜500万円未満、年収500万円〜700万円未満で共に24人でした。次に多かったのは、年収700万円〜900万未満で共に21人でした。詳細は以下の表の通りです。

<調査の詳細>

・中学生のお子さんが幼児期の頃、あなたが子育ての中で大切にしていたことはなんですか?選択肢の中から近いものを2つ選んでください。

・偏差値60以上の中学校に通う生徒

偏差値60以上の中学校に通う生徒が幼少期の頃、母親が子育ての中で大切にしていたことを尋ねたところ、一番多かった回答は「食事」で63%でした。次に多かった回答は「睡眠」で55%でした。

睡眠1

・偏差値60以上でない中学校に通う生徒

偏差値60以上でない中学校に通う生徒が幼少期の頃、母親が子育ての中で大切にしていたことを尋ねたところ、一番多かった回答は「食事」で65%でした。次に多かった回答は「睡眠」で59%でした。

睡眠4

・お子さんは幼児期(3〜6歳)、夜は何時頃に就寝していましたか?一番近い時刻を選んでください。

・偏差値60以上の中学校に通う生徒

偏差値60以上の中学校に通う生徒が幼少期の頃、母親に夜は何時頃に就寝していましたかとを尋ねたところ、一番多かった回答は「21時」で25%で、次に多かった回答は「20時半」で20%でした。全体の75%が21時までに就寝していることがわかりました。

睡眠3

・偏差値60以上でない中学校に通う生徒

偏差値60以上でない中学校に通う生徒が幼少期の頃、母親に夜は何時頃に就寝していましたかとを尋ねたところ、一番多かった回答は「21時」で33%で、次に多かった回答は「20時」で18%でした。全体の71%が21時までに就寝している結果となりました。

睡眠6

・中学生のお子さんは幼児期(3〜6歳)、睡眠時間はどれくらいでしたか?一番近いものを選んでください。

・偏差値60以上の中学校に通う生徒

偏差値60以上の中学校に通う生徒が幼少期の頃、母親に睡眠時間はどれくらいでしたかと尋ねたところ、一番多かった回答は「9時間程度」で26%で、次に多かった回答は「10時間程度」で21%でした。9時間に満たない生徒も31%いました。

睡眠2

・偏差値60以上でない中学校に通う生徒

偏差値60以上でない中学校に通う生徒が幼少期の頃、睡眠時間はどれくらいでしたかと尋ねたところ、一番多かった回答は「10時間程度」で40%、次に多かった回答は「9時間程度」で20%でした。9時間に満たない生徒は20%でした。

睡眠5
<調査の結果>

今回の調査により、両調査対象ともに、幼児期の子育ての中で大切にしていたことで多かった回答は「食事」と「睡眠」ということがわかりました。両調査対象の回答で10%以上の違いがあったのは、、「早起き」(偏差値60以上は15%、それ以外は5%)、「習い事」(偏差値60以上は16%、それ以外は5%)「お友達との遊び」(偏差値60以上は9%、それ以外は25%)でした。

就寝時刻で一番多かった回答は、両調査対象ともに「21時」でした。両調査対象の約4分の3が21時までに就寝してることがわかりました。

睡眠時間について質問したところ、偏差値60以上の中学校に通う生徒の幼児期の睡眠時間で一番多かった回答は「9時間程度」で26%、次に多かった回答は「10時間程度」で21%でした。9時間に満たない生徒も31%いました。偏差値60以上でない中学校に通う生徒が一番多かった回答は、「10時間程度」で40%、次に多かった回答は「9時間程度」で20%、9時間に満たない生徒は20%でした。偏差値60以上の中学校に通う生徒の方が幼児期の睡眠時間が短い傾向にあることがわかりました。

この結果を踏まえて、偏差値60以上の中学校にいくには幼児期の睡眠時間が短くてもよいと判断するのは早計です。厚生労働省の調査報告書の「未就学児の睡眠指針」によると、3〜6歳の睡眠時間は10〜11時間と記されています。

10時間以上の睡眠時間をとっているのは、偏差値60以上の中学校に通う生徒のうち27%、そうでない生徒は49%でした。前述したように、偏差値60以上の中学校に通う生徒の保護者は、それ以外の中学校に通う生徒の保護者に比べて「習い事」「早起き」が大切だという回答が多い結果となっています。「習い事」や「早起き」だけが子供の睡眠時間が短い理由ではないと思われますが、一因であるかもしれません。

幼児の発育過程において良質で十分な睡眠は必須です。十分な睡眠が取れているか保護者が気を配る必要があると思われます。

<調査を終えて>

本調査の結果では、「偏差値60以上の難関中学校に合格したお子さんは、幼児期(3歳~6歳)の睡眠時間がやや短い傾向にあった」ということが明らかになりました。

これはお子さんに対して、「たくさんの学びをさせてあげたい」「習い事が忙しい」「早起きをさせたい」などの親御さんの側の熱意や想いが発端となっている可能性が示唆されます。

しかしながら、厚生労働省の調査報告書の「未就学児の睡眠指針」によると、3〜6歳の睡眠時間は10〜11時間と記されています。私の経験則からも、幼児期の睡眠時間は少なくとも10時間は必要であると思います。

調査報告書によると、幼少期の睡眠習慣がベースになり、思春期の睡眠サイクルなどに影響が出ることもあるとされています。成長期の子どもが睡眠の問題を抱えたままでいると,心身の発達にも影響をもたらす可能性についても指摘されています。

そのような状況を鑑みると、「わが子の学び」「睡眠時間を確保する」という両者を両立していくことが大切な課題であると思います。

ひまわり教育研究センター
所長 上田 尚子

<調査のまとめ>

▪️偏差値60以上の中学校に通う生徒

・幼少期の頃、母親が子育ての中で大切にしていたことを尋ねたところ、多かった回答は「食事」63%、「睡眠」55%。

・幼少期の頃の就寝時刻で多かった回答は「21時」25%、「20時半」20%。全体の75%が21時までに就寝。

・幼少期の頃の睡眠時間で多かった回答は「9時間程度」26%、「10時間程度」21%。9時間に満たないのは31%。10時間以上は27%。


▪️偏差値60以上でない中学校に通う生徒

・幼少期の頃、母親が子育ての中で大切にしていたことを尋ねたところ、多かった回答は「食事」で65%、「睡眠」で59%。

・幼少期の頃の就寝時刻で多かった回答は「21時」で33%、「20時」で18%。全体の71%が21時までに就寝。

・幼少期の頃の睡眠時間で多かった回答は「10時間程度」で40%、「9時間程度」で20%。9時間に満たないのは20%。10時間以上は49%。

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