中学受験の算数に強くなる3ステップ
執筆者:熊野貴文(幼児教室ひまわり塾長)
最終更新日 2022年10月11日
「中学受験の算数に強くなる方法」について、灘中学、大阪大学医学部に合格した私と、お子さんを灘中学合格へと導いた当教室の上田先生と柴田先生の教育をもとにご紹介いたします。
わが子を医者に導いたり、東大や京大などのトップレベルの学力を身につけさせるためには、
まずは、中学受験を視野に入れて勉強に取り組むことになると思います。
そして、中学受験で志望校に合格するための大きな“鍵”となるのは、「算数」です。
これはなぜかと言いますと、大半の中学は算数を必須科目にしており、
その中でも算数の配点は、他の科目に比べて高く設定されている場合が多いのです。
つまり、算数の成績が、合否に大きく影響していくのです。
ですので、中学受験を目指す場合は、お子さまの算数の力をきちんと高めてあげましょう。
そこでこちらのページでは、「中学受験の算数に強くなる方法」を詳しくお伝えします。
中学受験の算数入試問題の特徴(小学校の算数との違い)
中学受験の算数に強くなるためには、まずは、中学受験の算数の特徴をきちんと把握しておきましょう。
大切なのは、「中学受験の算数と小学校で習う算数は別物」という認識を持つことです。
つまり、中学受験の算数に強くなるためには、“中学受験の算数専用の勉強”をしなければいけません。
小学校の算数というのは、基礎問題が中心です。
・きちんと公式を覚えているか?
・公式に当てはめて、 正解まで導くことができるか?
という問題が多いです。
それに対して、中学受験の算数は応用問題です。
公式の理解は大前提であり、小学校で習う広い範囲の中から公式や解法を複雑に絡めさせ、
その場で思考を働かせないと解けない問題が出題されます。
このような問題が解けるようになるためには、
・あらゆるパターンの問題を数多く解き、
・頭の中にある情報(公式や解法)を組み合わせながら、
・論理的に数式を組み立てていく
という訓練が必要になります。
この訓練こそが、“中学受験の算数専用の勉強”であり、
それを学んだり実践する場が、中学受験専用の進学塾なのです。
こうなると、“中学受験の算数専用の勉強”を過去にしたことがない親御さんは、
お子さまに細かく指導することが難しくなります。
中学受験に取り組むと、親御さんの中には、お子さまの問題を解くことができず、指導することができず、
ショックを受ける方もいらっしゃいます。
ですが、これは当然のことなので、ご心配なさらないように。
大半の親御さんは、特に「中学受験の算数」は解くことができませんのでご安心ください。
だからこそ、中学受験専用の進学塾に通い、プロの講師の方に、指導はお任せしましょう。
親御さんの役割は指導することではなく、
解けるようになるための環境を用意したり、サポートすることになります。
中学受験の算数に強くなる3ステップ
それではここからは、中学受験の算数に強くなるための具体的な方法をお伝えしていきます。
ひまわりの人気講師、柴田先生と上田先生が、子育て当時に実践していたことをご紹介します。
柴田先生と上田先生のご長男は、ともに中学受験で日本最難関の灘中学に合格しています。
灘中学に合格できる子は、特に「中学受験の算数の力」が、国内トップレベルだったと言えます。
このお二人が実践した教育をお聞きすると、次の3つのステップに分けられました。
ステップ1:日常生活で算数脳を鍛える
ステップ2:小学校低学年から百ます計算
ステップ3:間違えた問題を徹底的に潰す
それでは1つずつ解説していきます。
ステップ1:日常生活で算数脳を鍛える
まずは、算数が強くなるためのの土台である算数脳を鍛えることからはじめます。
そのためには、
・とにかく数字に触れる
・とにかく計算をする
・とにかく解けた時の快感を得る
この3つを意識しましょう。
”とにかく”という言葉をつけたのは、何よりも回数が重要だからです。
実際、私たちの日常生活には、数字がたくさんあります。
カレンダー、時計、テレビのリモコン、車のナンバーなど。
どのご家庭にも、ある程度平等に数字に触れる機会があります。
でも、その機会を上手に生かすかどうかは、親御さんの意識にかかっています。
柴田先生も上田先生も日常生活の中の数字を使って、お子さまに声がけをしました。
「今○時だね!じゃあ10分後は何分?」
「あの車のナンバーの数字を全部足したらいくつなる?」
「このシャンプーにはどのくらいの量が入ってるかな?」
このように、会話の中で計算の質問をしてみます。
そして、お子さまが上手く答えることができたり、一生懸命考えたりしたら、たくさん褒めてあげます。
このように、とにかく数字に触れ、計算をし、解くことの快感を得ることで、算数脳が鍛えられていくのです。
ステップ2:小学校低学年から百ます計算
次は、具体的なトレーニング方法です。
小学校低学年くらいからは、百ます計算をお勧めします。
百ます計算というのは、
縦10×横10のマスを用意し、左側と上部に0から9までの数字を配置し、それぞれが交差するマスに答えを書く。
という計算方法です。
早くて正確な計算力を身につけるためには、とても効果的なトレーニングです。
最初は少ないマスの足し算からはじめ、徐々にマスを増やし、
引き算、掛け算、割り算などにも挑戦していきます。
その中でも上田先生は、とにかく最初の足し算に集中することを徹底していました。
計算の基本は、足し算です。足し算ができれば引き算もできます。
掛け算も割り算も、もともとは足し算の組み合わせのようなものです。
ですので、足し算をきちんと取り組みましょう。
この足し算は、ある意味「暗記」の状態までできるようにします。
「6+7は、、、13」
この「、、、」の時間を作ってはいけません。
もっと早く。
「6+7は13!」
というように、脳で考える時間もなく、手が勝手に「13」と書くような状態です。
そのくらいの早さで足し算ができれば、総合的に「高い計算力」が身につきます。
ぜひ、百ます計算でタイムを計って、速さと正確さにこだわり、親子で楽しみながらトレーニングしていきましょう。
ステップ3:間違えた問題を徹底的に潰す
そして、本格的に受験勉強が始まったら、テストや問題集などで、どんどん問題を解いていきましょう。
その際のポイントが、「間違えた問題を徹底的に潰していく」ということです。
この時期からの算数の力というのは、間違えた問題を解けるようになっていくことで、どんどん伸びていくのです。
逆に、間違えた問題をそのままにしておくと、算数の力は伸び悩んでしまいます。
これについても、柴田先生と上田先生がどちらも実践していたことは、
「間違えた問題を集めた専用ノートを作る」というものです。
お子さまが間違えた問題を切り抜いたりコピーをしたりして、専用ノートに貼り付けていきます。
そしてその問題を定期的に解き、解けるようになったら、専用ノートから除外していく。
ということを繰り返していきます。
このように、間違えた問題を徹底的に潰すことで、算数の力は飛躍的に伸びていきます。
早い段階からお子さまの算数脳を鍛えてあげる
以上、こちらのページでは、「中学受験の算数に強くなる方法」というテーマで、
柴田先生と上田先生が実践してきた3ステップをご紹介しました。
ステップ1:日常生活で算数脳を鍛える
ステップ2:小学校低学年から百ます計算
ステップ3:間違えた問題を徹底的に潰す
すでにお子さまの年齢が高くなっていても、この流れ自体はとても大事です。
今からでも、日常生活の数字を意識したり、百ます計算など、計算を早くするためのトレーニングをぜひ取れ入れてみましょう。
中学受験で志望校に合格するためには、算数がとても重要です。
ぜひ、中学受験の算数が強くなるように、お子さまを導いてあげましょう。
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