医学部と医大の違い
執筆者:熊野貴文(幼児教室ひまわり塾長)
最終更新日 2022年10月11日
医者になるには、医学部と医大の2つのルートがあり、どちらを目指すべきなのか?
実際に医者になった私の経験をもとに、「医学部と医大の違い」についてご紹介いたします。
こちらのページでは「医学部と医大の違い」についてお伝えします。
この違いを理解しておくと、今からでも親御さんの行動が変わってくると思います。
もちろん、
・医者という目標がすでに明確になっている方
・医者とはいかなくても、トップレベルの学力をわが子に身につけさせたいと考えている方
このような親御さんにもお役に立てるような内容になっていますので、ぜひ、最後までお読みください。
医者になるまでの全体像(ルート)
まずは、「医者になるための全体像(ルート)」からお話します。
医者になるためには、次のようなルートに沿って進んでいきます。
大学の医学部または医大
↓
医師国家試験
↓
医師(研修医含む)
医者になるには、医師国家試験で合格する必要があります。
医師国家試験で合格すると、医師免許が取得できます。
この段階で、「医者」になったと言えます。
ただ、医師国家試験に受験するためには、大学の医学部または医大の卒業見込みが必要です。
つまり医者になるためには、大学の医学部または医大に合格することが必須条件となります。
では、「医学部」と「医大」は、どのような違いがあるのか?
医学部と医大の違い
お子さまが本格的に医者を目指して勉強をするようになると、
必然的に親御さんは、大学進学の準備をすることになります。
そこで必ず、「医学部」と「医大」という言葉を目にするようになってきます。
ですので今の内に、きちんと違いを理解しておきましょう。
大学の医学部
「大学の医学部」というのは、一般的には、「国公立総合大学の医学部」という意味で使われることが多いです。
私が卒業した大阪大学のような「○○○大学医学部」というものです。
京都大学医学部、名古屋大学医学部などがこちらに該当します。
大学の「学部」というのは、「工学部」「理学部」のように、
専門の学問ごとに学生と先生をグループに分けたものです。
その中の1つとして、「医学部」が存在しています。
このように、「国公立の総合大学の中の1つの学部である医学部」というのが、
一般的に「大学の医学部」と言われています。
あくまでも複数ある学部の中の1つの学部という位置付けでもあるので、
医学部も、他の学部と同じような学費で通うことができます。
「学費がそこまで高くない」ということは、その分競争率が高くなります。
ですので、大学の医学部に入学(合格)するのがとても大変なのです。
私立の医大
一般的に「医大」というのは、「私立の医大」という意味で使われることが多いです。
私立の医大は、学費が非常に高いです。
医者を1人育てるのに5000万円が必要と言われており、
私立の医大に通って医者になるためには、その大半を親御さんが払うことになります。
学費が非常に高いので、一般のご家庭の子には、入学するのがとても難しいです。
ですので、「わが子をどうしても医者にしたい」という開業医の先生や経営者のお子さまが入学されています。
学費が高い分、競争率が低くなるので、入学試験の難易度はそこまで高くない傾向にあります。
医学部と医大の詳しい学費については、こちらのデータを参考になさってください。
河合塾が公開しているデータとなります。
【参考情報】 国公立大学 医学部学費一覧 —入学金・授業料
【参考情報】 私立大医学部学費 (ランキング) 入学金 授業料
医学部も医大も文部科学省が示しているカリキュラムに沿って授業が行われます。
ですので、基本的に習うことは同じです。
そう考えると、
・偏差値が高くて学費の高くない医学部を目指すか?
・偏差値がそこまで高くなくて学費の高い医大を目指すか?
この2つに分かれます。
親御さんにとって、大学の学費というのはとても重要です。
ですので、現実的には、お子さまの学力を高めて、国公立大学の医学部を目指すという選択が良いと言えるでしょう。
では、医学部に合格できる学力というのは、一体、どれくらいなのか?
親御さんも把握しておきましょう。
こちらも河合塾のデータになります。
【参考情報】 国公立大学 医学部偏差値一覧
偏差値というのは、あくまでも基準となる数字ではありますが、
一覧を見ていただくと、「とりあえずどの大学も高い」ということが、お分かりいただけると思います。
それくらい、医者になるのは、難しいことなのです。
今回、このようなお話をしたのは、不安にさせることが目的ではありません。
まずは現実を把握していただき、「では今から何をすれば良いのか?」という具体的な行動に移すための
きっかけにしていただきたかったのです。
まずは中学受験に焦点を絞る
今回は医者を目指す場合でのお話をさせていただきましたが、
医学部に限らず、東大や京大などの偏差値の高い大学を目指す場合は、
まずは中学受験に焦点を絞ることをおすすめします。
もちろん、お住まいの地域やご家庭の事情などもあると思いますが、
中高一貫の私立進学校に通うことは、トップレベルの大学の合格率を高めることにつながります。
ですのでまずは、中学受験を軸にして、今後の子育てを考えてみると良いと思います。
・中学受験をするのであれば、 どの中学を目指せば良いか?
・その中学に合格するためにはどの進学塾に通えば良いか?
・その進学塾で上位クラスに入るためには、幼少期にどのくらいの学力が必要か?
このように、中学受験から逆算していくと、今すべきことが明確になっていきます。
現実を把握してから具体的な行動を考える
こちらのページでは、「医学部と医大の違い」についてお伝えしました。
今回の内容をもとに、
・医者を目指す際の現実を把握し、
・「今から何をすれば良いか?」という具体的な行動を考える
という流れができたら良いと思っています。
ぜひ、実践してみてください。
幼児教室ひまわりでは、お子さまの脳を鍛える具体的な方法や難関中学に合格するための勉強法などを、オンライン講座やメールマガジンで公開しています。
もっと深く学びたいという方は、ぜひ私たちのメールマガジンにご登録ください。