ひらがなの教え方|いつから?幼児・子供の読み書きの順番と練習帳を嫌がる時の対応

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ひらがなの教え方|いつから?読み書きより前に親が見落とすこと

最終更新日 2026年06月30日

ひらがな教え方 ヘッダー


記事執筆者:熊野貴文

幼児教室ひまわり塾長の熊野です。

当教室では、保護者の方からひらがなの教え方に関するご相談をいただくことがよくあります。特に、幼児のひらがなの教え方や、子供にひらがなをどう教えればよいのかについて悩まれる方は少なくありません。

「3歳になったのに、ひらがなをなかなか覚えません」「周りのお友達はもう読めるのに、うちの子は興味を持ちません」「ひらがなの練習帳を買ったのですが、嫌がってしまいます」「小学校に入るまでに、どのくらい読み書きできればよいのでしょうか」というご相談です。

お子さまにひらがなを教えたいと思う気持ちは、とても自然なものです。文字が読めるようになると、絵本の世界が広がります。看板やお店の名前、自分の名前、家族の名前も読めるようになります。一方で、周りの子が早く読めたり、自分の名前を書けたりしていると、「うちの子は遅れているのではないか」「もっと早く練習させた方がよいのではないか」と焦ってしまうこともあると思います。

ただ、最初にお伝えしたいのは、ひらがなは早く書けるようになることだけを目標にするものではない、ということです。ひらがなが読める、書けるというのは、子どもの力の一部です。それだけで、子どもの賢さが決まるわけではありません。

けれども、ひらがなを教えることに意味がないわけではありません。むしろ、文字が読めるようになることは、子どもにとって大きな喜びです。今まで模様のように見えていたものが、意味のある言葉として見えるようになる。それは、子どもにとって世界が少し広がる体験でもあります。

ですから、ひらがなは、子どもが興味を持ったときに始めるのが自然です。ただし、それは「興味を持つまで何もしない」という意味ではありません。親が日常の中で文字に触れる環境を作り、子どもが「これは何て読むの?」「これ、読める!」と思えるきっかけを増やすことが、家庭でできる一番大切なひらがなの教え方です。

ここで保護者の方が見落としやすいのは、「早く読める・早く書けるように練習させること」が、ひらがなの教え方の中心だと思ってしまうことです。

本当に大切なのは、早く覚えさせることではなく、子どもが生活の中で文字に出会い、「読めた」「分かった」「もっと読んでみたい」と感じられる入口を作ることです。

この記事では、ひらがなをいつから教えればよいのか、どのような順番で読み書きを進めればよいのか、家庭でできる練習法についてお伝えします。

【この記事で分かること】

  • ひらがなはいつから・何歳から教えるとよいのか
  • 3歳・4歳・5歳・年長でひらがなが読めないときの考え方
  • ひらがなを早く読ませようとして親が見落としやすいこと
  • 練習帳から始める前に大切な文字への興味の育て方
  • ひらがなは「書く」より先に「読む」から始める理由
  • 家庭でできるひらがな練習の5ステップ
  • ひらがなを書く練習やなぞり書きを始めるタイミング
  • 子どもがひらがなを嫌がるときの関わり方
  • 小学校入学前にひらがなをどこまでできればよいか
ひらがなはいつから・何歳から教える?年齢だけで決めなくてよい

ひらがなの教え方で「いつから始めればよいのか」「何歳から意識すればよいのか」「ひらがなを読めるのはいつからなのか」「ひらがなを書けるのはいつからなのか」と迷う保護者の方は多いです。

ひらがなを教える時期については、「3歳から始めた方がよい」「4歳くらいで十分」「年長になってからでも間に合う」「早ければ早いほどよい」など、さまざまな考え方があります。では、実際にはいつから始めればよいのでしょうか。

目安としては、3歳から5歳頃にひらがなへ興味を持ち始めるお子さまが多いです。ただし、これはあくまで家庭でひらがなに触れ始める時期の一つの目安です。

3歳のひらがなの教え方、4歳のひらがなの教え方、5歳のひらがなの教え方、年長のひらがなの教え方で共通して大切なのは、年齢だけで到達度を決めないことです。3歳頃から文字に興味を持つ子もいれば、4歳、5歳になって急に読み始める子もいます。年長になってから一気に覚える子もいます。ですから、年齢だけで「早い」「遅い」と判断しすぎる必要はありません。

文部科学省の「幼稚園教育要領解説」でも、幼児期には、遊びや生活の中で数量や図形、標識や文字などに親しむ体験を重ね、その役割に気づいていくことが大切だとされています。また、幼児期の文字や数量への関わりは、単に正確な知識を早く獲得することを目的にするものではない、という考え方も示されています。

つまり、ひらがなを教えるうえで大切なのは、「何歳だから必ず読めるようにする」と年齢だけで決めることではありません。お子さまが文字にどのような反応をしているか、生活の中で文字に触れる機会があるか、「読んでみたい」「これ、何て書いてあるの?」という気持ちが育っているかを見ることです。

子どもは、興味を持ったものに対してはとてもよく吸収します。だからこそ、ひらがなは焦って覚えさせるよりも、絵本、名前、看板、好きなものの言葉などを通して、文字に関心を持ちやすい環境を作ることが大切です。そのため、ひらがなは「子どもが興味を持ったとき」が始めどきだと考えてよいでしょう。

ただし、「興味を持ったときが始めどき」とは、興味を持つまで何もしなくてよいという意味ではありません。身の回りに文字があり、親が楽しそうに絵本を読み、名前や看板、好きなものの言葉に触れる機会がある。そのような環境の中で、子どもは少しずつ文字に関心を持っていきます。子どもが文字に興味を持てるように、親が働きかけることも大切なのです。

ひらがなは「興味を持つまで待つ」のではなく、興味が育つ環境を作る

子どもは、生活の中で何度も文字に触れることで、少しずつひらがなに興味を持ち始めます。そのため、ひらがなを教える前に大切なのは、練習帳を用意することだけではありません。まずは、文字が自然に目に入る環境を作ることです。

たとえば、絵本を読むときに、文字を指で追いながら読んでみる。子どもの名前をひらがなで書いて見せる。好きな動物や食べ物の名前を、一緒に読んでみる。お店の看板やお菓子の袋に書かれている文字を見つけて、「ここに『あ』があるね」と声をかける。こうした小さな関わりが、子どもの文字への興味を育てていきます。

ひらがなの教え方 本文図1


大切なのは、「覚えなさい」と言って教えることではありません。子どもが、「これ、見たことある」「この字、読める」「ここにも同じ字がある」と気づける機会を増やしてあげることです。ひらがな表を貼る場合も、壁に貼って「全部覚えなさい」と使う必要はありません。リビングや子どもがよく過ごす場所に置き、自然に目に入るようにしておくだけでもよいのです。

読める文字を見つけることは、子どもにとって大きな喜び

ひらがなを読めるようになることは、子どもにとって大きな喜びです。大人にとっては、ひらがなを読むことは当たり前のことかもしれません。けれども、子どもにとっては違います。絵本の中に、自分が知っている文字を見つけたとき。お菓子の袋や看板に、読める文字を見つけたとき。自分の名前と同じ文字を見つけたとき。子どもは、嬉しそうに声に出して読もうとします。

「これ、読める」「ここに、あった」「これ、ぼくの名前の字だ」「これ、なんて書いてあるか分かった」。このとき、子どもはただ文字を覚えているだけではありません。今まで絵や模様のように見えていた文字が、意味のある言葉として見え始めています。自分の力で、目の前の世界を少し読めるようになっているのです。

だからこそ、ひらがなを教えるときは、練習帳の上だけで覚えさせるのではなく、生活の中で「読めた」「見つけた」「分かった」という喜びを積み重ねることが大切です。文字を読むことが、親に言われてする勉強ではなく、自分の世界が広がる楽しい経験になる。そのような関わり方ができると、子どもはひらがなに前向きな気持ちを持ちやすくなります。

上田先生の家庭での実践
ひらがな教育3


わが子を3人を東大理Ⅲ現役首席合格、京大医学部現役合格、東大理Ⅲ現役合格に導いた当教室講師の上田先生(⇒上田先生の詳細はこちら)のご家庭でも、ひらがなを無理に教え込むのではなく、生活の中で自然に目に入るようにしていたそうです。1歳後半頃から、絵本やひらがなの玩具、身近なものの名前などを通して、ひらがなに触れる機会を作っていました。

たとえばひらがなを机に向かって暗記させるのではなく、絵本を読むときに子どもの名前と同じ文字を一緒に探したり、ひらがなの玩具を遊びの中に置いたり、身近な物の名前を親子で声に出したりしていたそうです。

文字を「覚えるもの」として与えるのではなく、「生活の中で何度も出会うもの」として自然に触れられるようにしていたことが大きなポイントです。

その中で、お子さんたちは2歳頃には少しずつひらがなを読む力が育っていったそうです。ここで大切なのは、「2歳で読めるようにしなければならない」ということではありません。早く覚えさせることが目的だったのではなく、文字が自然に身近なものになる環境を作っていたということです。

上田先生は、その頃のお子さんたちが、読める文字を見つけて嬉しそうに声に出したり、少し得意そうな表情を見せたりしていたことを、今でもよい思い出として覚えているそうです。子どもにとって、読める文字が増えることは、自分の世界が広がる嬉しい体験です。だからこそ、親は無理に練習させるのではなく、生活の中で「読めた」「見つけた」「分かった」と感じられる機会を作ってあげることが大切なのです。

大平先生の家庭での実践

わが子2人を京大医学部現役合格、阪大医学部現役合格に導いた、当教室講師の大平先生(⇒大平先生の詳細はこちら)のご家庭でも、お子さんが興味を持っている絵本の中で、2歳頃から文字に触れる機会を作っていたそうです。ここでも大切なのは、練習帳から始めたわけではないということです。

子どもが好きな絵本、好きな言葉、興味を持っている世界の中に、文字がある。その文字に親が気づかせてあげる。そして、子どもが「これ、何て読むの?」と自然に関心を持つ。ひらがなを教える入口は、必ずしも机の上の練習ではありません。むしろ最初は、子どもが好きなものや、生活の中で何度も出会う言葉から始める方が自然です。

ひらがな教育4
親が見落としやすいこと|練習帳から始めれば覚えるわけではない

ひらがなを教えようとすると、保護者はまず練習帳やなぞり書きを用意したくなることがあります。

「そろそろ覚えさせた方がよいのではないか」

「周りの子はもう読めている」

「小学校までに書けないと困るのではないか」

このように感じると、どうしても目に見える練習から始めたくなります。

もちろん、練習帳そのものが悪いわけではありません。読みへの興味が育ち、鉛筆を持つ準備もできている子にとっては、よい教材になります。

しかし、文字への興味がまだ育っていない状態で練習帳から始めると、子どもにとってひらがなは「楽しい発見」ではなく、「やらされる作業」になってしまうことがあります。

ここで親が見落としやすいのは、ひらがなは練習帳だけで覚えるものではない、ということです。

本当に大切なのは、子どもが生活の中で意味のある文字に出会うことです。自分の名前、好きな食べ物、絵本の中の言葉、看板に書かれた文字。そうした文字に触れる中で、「読んでみたい」という気持ちが育っていきます。

また、読みと書きを同時に進めようとすることも、よくある見落としです。

読むことと書くことでは、必要な力が違います。読むときは、文字の形を見分け、その音や意味と結びつける力が中心になります。一方で、書くときは、文字の形を覚えるだけでなく、鉛筆を持つ力、線を思った方向に動かす力、見本を見ながら形を整える力も必要になります。

ひらがなの教え方 本文図2枚目


そのため、まだ読めない文字をいきなり書かせると、子どもにとっては「文字を覚えること」と「手をうまく動かすこと」の両方を同時に求められる状態になり、負担が大きくなりやすいのです。

ひらがなの読み書きの順番は、まず読める文字を増やし、そのあとで手指の発達に合わせて書く練習へ進む流れが自然です。ひらがなを教える順序や、何から教えるかに迷う場合は、五十音順にこだわりすぎず、まずは子どもの名前から始めるとよいでしょう。

ひらがなの五十音順の教え方も間違いではありませんが、最初は「あいうえお」の順番よりも、自分の名前や好きなものの名前の方が興味につながりやすいことがあります。

周りの子と比べて焦ったり、早く読めることを賢さの証拠のように感じたりする必要もありません。大切なのは、早く覚えさせることではなく、子どもが文字を好きになり、自分から読んでみたいと思える入口を作ることです。

ひらがな教育5
ひらがなの教え方は「読み」から始める

ひらがなの読み方の教え方で大切なのは、最初から全部の文字を覚えさせることではなく、生活の中で読める文字を少しずつ増やすことです。ひらがなを読む練習は、自分の名前や好きなもの、絵本に出てくる言葉から始めると取り組みやすくなります。

ひらがなの書き方の教え方は、読みが少し進んでから考えても遅くありません。ひらがなを教えるときは、読むことと書くことを同時に進めようとしなくて大丈夫です。まずは「読み」から始めましょう。読めない文字を書くのは、子どもにとって負担が大きいからです。

ひらがなを書くためには、文字の形を見分ける力、鉛筆を持つ力、線を思った方向に動かす力、見本と同じように形をまねる力が必要です。

一方で、読むことは生活の中で自然に増やしていくことができます。最初から五十音順に全部覚えさせる必要はありません。自分の名前、好きなもの、絵本に出てくる言葉など、子どもにとって意味のある言葉から始める方が、興味を持ちやすいです。

読める文字が一つでも増えると、子どもは嬉しくなります。そして、また別の文字も読んでみたいと思うようになります。この小さな喜びの積み重ねが、ひらがなへの興味を育てていくのです。

家庭でできるひらがな練習の5ステップ
ひらがな教育6

ここからは、家庭でできるひらがなの練習方法を、具体的なステップで見ていきましょう。幼児のひらがな練習法で大切なのは、いきなり練習帳に向かわせることではありません。子どもが生活の中で文字に出会い、「読めた」「分かった」と感じられる機会を増やすことです。

ひらがなを家庭で練習するときは、名前、絵本、好きなものの言葉など、子どもにとって意味のある文字から始めると自然です。絵本を使ったひらがなの教え方も、文字を覚えさせる時間ではなく、物語を楽しみながら少しだけ文字に触れる時間として考えましょう。

ステップ1:子どもの名前から始める

子どもにとって、自分の名前は一番身近な文字です。「これは〇〇ちゃんの名前だよ」「この字は〇〇ちゃんの最初の字だね」と見せてあげましょう。絵本や看板の中に同じ文字を見つけたときも、「同じ字があるね」と声をかけると、文字が自分の生活とつながります。

ステップ2:絵本の中の文字を一緒に読む

絵本を読むときは、すべての文字を教えようとしなくて大丈夫です。子どもが好きなページや、何度も出てくる言葉に絞って、「ここに『ねこ』って書いてあるね」「この字、さっきも出てきたね」と軽く触れるくらいで十分です。絵本の時間が練習の時間になりすぎないように、物語を楽しむことも大切にしましょう。

ステップ3:好きなものの名前を読む

ひらがなに興味を持たせるには、子どもが好きなものの名前を使うのも効果的です。電車が好きなら「でんしゃ」、車が好きなら「くるま」、食べ物が好きなら「いちご」「りんご」など、子どもの関心に合わせて言葉を選びます。親が教えたい順番より、子どもが知りたい言葉を大切にしましょう。

ステップ4:読める文字を生活の中で探す

読める文字が増えてきたら、お菓子の袋、看板、絵本、駅名、スーパーの商品名などの中から同じ文字を探してみましょう。このとき、テストのように「これは何?」「読んでみて」と毎回聞きすぎないことが大切です。親子で一緒に見つけて喜ぶだけでも、子どもは文字を意識するようになります。

ステップ5:読める言葉が増えてから書く練習に入る

ある程度読める文字や言葉が増えてから、少しずつ書く練習に入ります。最初から正しい形を求めるのではなく、線を書く、丸を書く、迷路をする、塗り絵をする、指でなぞる、大きく空中に書くなど、遊びの中で手指を使う経験を増やしましょう。書く練習も、読めるようになった文字や自分の名前など、子どもにとって意味のある文字から始める方が自然です。

ひらがなを書く練習はいつから始める?

ひらがなを書く練習をいつから始めるかは、読みが少し進み、鉛筆やクレヨンを無理なく持てるようになってから考えるのがおすすめです。ひらがなを書けるのはいつからかと気になる方も多いですが、読めることと、きれいに書けることは同じではありません。

ひらがなのなぞり書きをいつから始めるかも、年齢だけで決める必要はありません。子どもが自分から「書きたい」と言う場合は、早い時期にクレヨンや鉛筆でまねをしても構いません。ただし、親が本格的に書く練習をさせる場合は、読みの土台と手指の発達を見ながら進めることが大切です。

書くことは、読むことよりも複雑です。文字の形を見分けるだけでなく、鉛筆を持ち、線の長さや向きを調整し、見本と同じように形を作る必要があります。子どもが読めるようになっていても、すぐにきれいに書けるとは限りません。

そのため、書く練習の前には、運筆遊びをたくさん取り入れるとよいでしょう。縦線、横線、丸、波線、ぐるぐる、迷路、点つなぎなどは、ひらがなを書くための土台になります。これらは一見、文字の練習ではないように見えますが、線を思った方向に動かす力を育てる大切な準備です。

また、筆圧も大切です。鉛筆を弱く持ちすぎると、線がふらつきやすくなります。ただし、「もっと強く書きなさい」と叱る必要はありません。粘土、折り紙、はさみ、塗り絵、ブロック、お絵描きなど、手を使う遊びをたくさん経験することで、手指の力は少しずつ育っていきます。

書く練習で気をつけたいのは、最初からきれいな字を求めすぎないことです。形が少し崩れていても、まずは「書いてみようとしたこと」を認めてあげてください。幼児期の書く練習は、字を整えること以上に、文字を書くことを嫌いにしないことが大切です。

ひらがなを嫌がるときはどうする?

ひらがなの練習を嫌がるときは、無理に続けないことが大切です。子どもが嫌がっているのに、「今日の分だけはやりなさい」「どうして覚えないの」と続けてしまうと、ひらがなそのものに苦手意識を持ってしまうことがあります。

嫌がる理由は、子どもによってさまざまです。まだひらがなに興味がない状態かもしれません。ひらがなに興味を持たない子に、いきなり練習帳や書く練習をさせても、楽しい学びにはなりにくいものです。

書くことが手指の発達に合っておらず、難しすぎる場合もあります。練習帳が単調で、楽しく感じられない場合もあります。ひらがなを書くのを嫌がる場合も、まずは読むことや文字探しに戻ってみましょう。また、親が焦っている雰囲気を感じ取り、文字の時間そのものを嫌がっていることもあります。

そのようなときは、いったん練習帳から離れてみましょう。絵本を読む、しりとりをする、名前探しをする、文字探しをする、好きなものの名前カードを作るなど、遊びの中で文字に触れる方法に戻します。ひらがなに興味を持つ入口は、練習帳だけではありません。

声かけにも注意が必要です。「どうして覚えないの?」「さっき教えたでしょ」「お友達はもう書けるよ」と言ってしまうと、子どもは文字を学ぶことよりも、親に責められないことを気にするようになります。ひらがなを嫌がるときほど、親の焦りを少し横に置き、子どもが安心して文字に触れられる関わりに戻してあげましょう。

目安として、少し面倒がる程度であれば、時間を短くしたり、内容を簡単にしたりして様子を見てもよいでしょう。

しかし、毎回泣く、机に向かう前から強く嫌がる、親子げんかが続く、絵本や文字を見ること自体を避けるようになる場合は、いったん練習帳から離れた方がよいサインです。

その場合は、「まだ興味が育っていないのか」「書くことが手指の発達に合っていないのか」「親の焦りが伝わっているのか」を分けて見ていきましょう。

ひらがなの教え方 本文図3枚目


子どもが少しでも読めたとき、見つけたとき、書こうとしたときは、その小さな変化を見てあげることが大切です。「読めたね」「見つけたね」「ここまで書けたね」と認められることで、子どもは少しずつ前向きな気持ちを取り戻しやすくなります。

ひらがなが早く読めることだけが賢さではない

ひらがなが読めることは大切です。文字が読めるようになると、絵本や図鑑を自分で楽しめるようになり、看板や手紙の言葉にも興味を持てるようになります。子どもの世界が広がるという意味で、ひらがなを教えることには大きな価値があります。

ただし、早く読める、書けることだけで子どもの賢さが決まるわけではありません。幼児期には、自由に発想する力、自分で考える力、状況を判断する力、人の気持ちを理解する力、体験から学ぶ力も大切です。ひらがなは、子どもを評価するためのものではなく、子どもの世界を広げるための道具として考えましょう。

よくある質問

Q:3歳でひらがなが読めないのは遅いですか?

3歳でひらがなが読めないからといって、遅いとは限りません。ひらがなに興味を持つ時期には個人差があります。4歳でひらがなが読めない子、5歳でひらがなが読めない子、年長でひらがなが読めない子もいます。年長でひらがなが書けない場合も、それだけで焦りすぎる必要はありません。

3歳頃から興味を持つ子もいれば、4歳、5歳になってから急に読み始める子もいます。
ただし、興味を持つまで何もしなくてよいわけではありません。絵本、名前、好きなものの言葉、看板など、日常の中で文字に触れる機会を作ってあげましょう。


Q:ひらがなは五十音順に教えた方がよいですか?

最初から五十音順にこだわる必要はありません。子どもにとっては、「あいうえお」の順番よりも、自分の名前や好きなものの名前の方が興味を持ちやすいことがあります。

五十音表を使うこと自体は悪くありませんが、最初は意味のある言葉の中で文字に触れる方が自然です。自分の名前、家族の名前、好きな食べ物、よく読む絵本に出てくる言葉などから始めてみてください。


Q:練習帳を嫌がるときはどうすればよいですか?

練習帳を嫌がるときは、無理に続けなくて大丈夫です。子どもの興味や発達に合っていない段階で使うと、ひらがなを嫌いになってしまうことがあります。

その場合は、絵本、しりとり、文字探し、名前探し、好きなものの名前カードなど、遊びの中で文字に触れる方法に戻してみましょう。「読めた」「見つけた」「分かった」という楽しい経験を増やすことが大切です。


Q:小学校入学前にひらがなはどこまでできればよいですか?

小学校入学前のひらがなはどこまで必要か、不安に感じる保護者の方は多いです。ひらがなを小学校までに完璧に読み書きできることだけを目標にする必要はありません。入学前にひらがながどこまでできればよいかは、学校やお子さまの状態によっても異なります。まずは、自分の名前や身近な言葉に興味を持ち、読める文字が少しずつ増えているかを見ることが大切です。

書くことについては、年長でまだ整った字が書けなくても、すぐに遅れていると判断する必要はありません。読みへの興味、手指の発達、文字を書くことへの抵抗感を見ながら、無理なく進めていきましょう。

まとめ|ひらがなは、興味が育つ環境を作ってから読みから始める

ひらがなは、何歳になったら必ず教えるというものではありません。子どもが文字に興味を持ったときが、自然な始めどきです。ただし、興味を持つまで何もしないのではなく、親が日常の中で文字に触れる環境を作ることが大切です。

絵本、名前、好きなもの、看板、身近な言葉を通して、子どもが「これは何て読むの?」「これ読める!」と思える機会を増やしていきましょう。読める文字を見つけたときの嬉しそうな表情や、少し得意そうに声に出して読む姿は、子どもにとっても親にとっても大切な経験になります。

そして、ひらがなはまず読みから始めるのがおすすめです。読める文字や言葉が増えてから、手指の発達に合わせて書く練習に進めばよいのです。最初から完璧に書かせる必要はありません。

ひらがなが早く読めることだけが、子どもの賢さではありません。けれども、文字が読めるようになることで、子どもの世界は大きく広がります。焦って教え込むのではなく、文字に興味を持てる環境を作り、読みから楽しく始めていくことが、家庭でできる一番自然なひらがなの教え方です。


ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

今回お伝えしたように、ひらがなは、早く読めることや早く書けることだけを目標にするものではありません。

大切なのは、練習帳で無理に覚えさせることではなく、絵本、自分の名前、好きなもの、看板や身近な言葉を通して、子どもが「読めた」「見つけた」「分かった」と感じられる機会を増やすことです。

保護者の方はつい、「3歳なのにまだ読めないのは遅いのではないか」「小学校までに書けるようにしなければいけないのではないか」「練習帳をやらせないと覚えないのではないか」と考えてしまいがちです。

しかし実際には、文字への興味が育つ前に練習帳から始めると、ひらがなが「楽しい発見」ではなく、「やらされる作業」になってしまうことがあります。また、読めない文字を書くことは子どもにとって負担が大きく、読みと書きを同時に進めることで、かえって文字を嫌がってしまうこともあります。

これは、ひらがなだけの話ではありません。

幼児教育では、数字、英語、知育教材、運筆、計算、習い事など、何をいつ始めるべきか迷う場面がたくさんあります。実際、お子さんが大きく伸びていくご家庭ほど、「早くできるか」だけではなく、その学びが子どもにとって楽しい発見になっているか、発達に合っているか、将来の学びの土台になっているかを見ようとされています。

当教室のメールマガジンでは、

・幼児期に育てたい読み書きや数の土台
・子どもの興味を引き出す家庭での関わり方
・早期教育で親が見落としやすい判断基準

たとえばこのような点について、実際の教育相談や指導経験をもとに詳しくお伝えしています。

「ひらがなや数字を、いつからどこまで教えればよいか迷っている」
「早く覚えさせたい気持ちはあるけれど、勉強を嫌いにさせたくない」
「幼児期に、子どもの学びの土台をどう育てればよいか知りたい」

という方は、ぜひ参考になさってください。

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