3歳児の成長や発達、ことばや生活面・学びについて知ろう

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3歳児の成長や発達、ことばや生活面・学びについて知ろう

執筆者:熊野貴文(幼児教室ひまわり塾長)

最終更新日 2022年10月16日

3歳の子どもの発達や成長はどの程度のものなのでしょう。

身長や体重をはじめとする「からだ」の成長や発達、社会性や感受性などの「こころ」の成長や発達。
これらがどのぐらい変化するか、気になる親御さんも多いかもしれません。

3歳児の日常生活や学習面が、どのような成長・発達をするのかを知っておくことで、わが子への関わり方が理解しやすくなるでしょう。

たくさん話し、活動的に動き回るようになり、目まぐるしい成長を見せる3歳児の成長や発達について、さまざまな角度からご紹介します。

3歳児のこころとからだの成長と発達

厚生労働省が2010年に発表した、「乳幼児身体発育調査」における3歳児の身長と体重の目安は以下のようになります。

3歳児1

身長や体重の目安については、子どもの体質や体格・遺伝など、さまざまな要因が関係しますので個人差が大きくなります。
あくまでも「目安」として参考程度に考えておいてください。

3歳頃の体重・身長の発達に関する特徴は、3歳までの成長段階と比較すると、心持ち緩やかになっていきます。

からだの発達

体格がしっかりしてくると体力や筋力もつき、動きが活発になっていくのも3歳児の発達の特徴です。

バランス感覚が養われてくる頃なので、走ったり飛び跳ねたりがとても上手になります。
ボールを投げる動きなども、筋力が伴いはじめるので、遠くまで投げられるようになってきます。

体力・筋力アップを目指し、親子で一緒にダイナミックな遊びにどんどん挑戦してみてください。

ただし、危機管理能力と力加減のコントロールはまだまだですので、走ることが楽しいあまりに道路へ飛び出したり、周囲の人に衝突したりなどでケガをしないよう、十分注意しておく必要があるでしょう。

こころの発達

こころの成長としては、感受性が高くなりさまざまなことに興味を持ちはじめます。

「なぜ?」「どうして?」と、見るものすべてに疑問を感じ、質問を投げかけてくるのも3歳児の発達の特徴です。
質問をすること、答えを教えてもらえることで、子どもたちは頭の中にある知識の引き出しを増やしていきます。

芽生えた好奇心の目を摘まないよう、ごまかしたりはぐらかしたりせず、できるだけ丁寧に答えてあげてください。
答えが見つからない場合は「○○ちゃんはどう思う?」と聞き返してみてもいいですね。
そうすることで子どもに考える時間や力を与えることもできるでしょう。

感受性が強くなることもあいまって、自我の発達がめざましくなる傾向にもあります。
2歳頃からはじまった「イヤイヤ期」から「反抗期」に変化する時期でもありますので、関わり方には慎重さが求められるかもしれません。

3歳児の成長と発達「ことば」
3歳児2

3歳児の言葉の発達段階は、目覚ましい変化を見せる時期です。

語彙が急激に増える時期でもあるため、蛇口を開いたときのように言葉があふれ出てくるでしょう。

どのくらい言葉の成長と発達が進むかについては、一節によると3歳前後に習得する語彙の数は800〜2,000語にまで増えると言われています。

「ぼく」「わたし」などの一人称や、「ママ」「パパ」などの二人称を理解して使い分けることにも慣れてきますので、たどたどしかった話し方もすっきりとなめらかな口調に変化していくでしょう。

会話レベルとしては、「ママ、バナナ たべたい」などの3つの単語からなる「3語文」で話せるようになりますので、ちょっとした会話が成立するようにもなります。

「て・に・を・は・が・と」などの助詞の組み合わせや、「それからね」などの接続詞も上手に組み合わせられるようになりますので、会話が続くようになり、おしゃべりが楽しくなっていくかもしれません。

また3歳頃にもなると、少し長めの言葉も最後まできちんと聞き取れる力がつきはじめます。

説明をするときや説得をするときは、短く「ダメ」「やめなさい」と言うだけではなく、なぜダメなのかを説明するようにしていくといいでしょう。

その際は、子どもが理解しやすいよう具体的かつ、短い文の組み合わせで話してあげると子供も理解しやすくなります。

必ずしも「言葉の遅れ=発達障害」ではない

言葉を盛んに使えるようになる時期だからこそ、わが子の言葉の遅れから「発達障害」を疑う親御さんが増えてくる時期でもあります。

しかし3歳頃のこころとからだの発達は個人差がとても大きいため、言葉の遅れだけで発達障害かどうかを判断することは難しいでしょう。

言葉が遅い理由にもさまざまな要因があります。
発達障害ではなく聴覚に問題があるケースもあれば、喋る必要性を感じないので喋らないだけのケースなどもあるようです。

発達障害であってもなくても、とにかく周囲と比較しすぎず、周囲の声に耳を貸しすぎず、目の前の子供に意識を集中してたくさん話しかけてあげてください。

子どもの内側にある、言葉を溜めておくプールがあふれ出すまで、たくさんの言葉を投げかけてあげてください。
そうしているうちにある日突然、言葉の扉が開いて喋りだす子もいます。

どうしても不安であれば自己判断をせずに、かかりつけ医や地域の保健センターや子育て支援窓口などの専門家に相談してみてください。

なんらかのトラブルを抱えていたとしても、専門家の指示を仰ぐことで、早いうちから適切なサポート・ケアが受けられるでしょう。

日常面・学習面における3歳児の成長・発達
3歳児3

手先が器用になり、知能も高まる3歳児の発達。
知的好奇心を刺激してあげながらできることを増やしていきましょう。

日常生活

・お箸を使う練習
・大きめのボタンやスナップボタンの留め外し
・衣服の着脱
・靴の脱ぎ履き
・洗顔、歯磨き、うがい
・袖をまくって手を洗う
・トイレトレーニングの完了

学び

・ハサミを正しく持って5cm程度の直線が切れる
・折り紙を折って三角や四角にする
・クレヨンを正しく持って15m程度のたて、よこの直線を描く
・閉じた円や四角を描く
・2~4ピース程度のパズルに挑戦する

他にも以下のようなことができるようになりますので、親子で楽しく遊びながら子供のポテンシャルを高めていきましょう。

数の認識

片手で数え終わる1〜5程度の数字であれば数を認識できるようになります。

親子でお店屋さんごっこをしながら、「みかんを2つください」とか、食後のデザートが入った器を指して「いちごは何個?」など問いかけながらゲーム感覚で数の認識力を養っていきましょう。

お店屋さんごっこのようなやりとりは、社会性を育む点でも効果が期待できるとも言われていますのでおすすめです。

記憶力と思考力の発達

絵本の読み聞かせや同じ動画を繰り返し見せていると、簡単な内容であれば記憶できるようになります。
また問いかけられたことに対して、考えて答えを導き出そうとしはじめます。

絵本を読みながら「このあとおじさんはどうなるんだっけ?」とか、右手と左手に違う色と数のアメを握って「どっちに何色のアメが何個入っていた?」などとゲーム感覚で記憶力と思考力を高めていくといいでしょう。

構成力や比較力の向上

パズルなどを完成させるために必要となる「構成力」、積み木などを大きい順に積み重ねていくために必要な「比較力」。
これらも3歳頃から発達がめざましくなる能力です。

食事の前に「お茶碗の横にお箸を置いてね」とか、ぬいぐるみを並べて「大きい方はどちらかな?」「うさぎちゃんの横は誰かな?」などと質問することで、
比較だけではなく位置に対する認識力も向上できるでしょう。

【参考情報】「3歳児」コラム

3歳児の発達は目覚ましい!いろいろなことに挑戦させよう
3歳児4

3歳児の身長や体重の増加は少し緩やかになります。
その分、体力や筋力、理解力や知力の向上が高まるため、3歳児の成長・発達は大変めまぐるしいものとなっていくでしょう。

今回紹介した3歳児の発達や成長の目安を参考にしていただき、お子さまがいろいろなことに挑戦できるよう働きかけてみてください。

挑戦したことができたら、「できたね!」「上手だね!」などと存分に褒めてあげましょう。
できなかったとしても、がっかりした表情や態度を子どもに見せないようにし、子どもの心を傷つけない配慮が必要になります。

また子どもがイヤがっているのに、できるまで何度も繰り返しやらせるようなことも避けてください。
ムリにやらせてしまうと、挑戦すること自体を拒否するようになる可能性がありますので注意してください。

成長や発達は個人差が大きいので、すぐにできなくても大丈夫です。
子ども一人ひとりの性格や個性・特性に合わせて、得意なことからどんどん伸ばしていき、楽しみながら成功体験を積み重ねて行きましょう。

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