幼児期の勉強の目標(何歳までに何が出来れば良いのか?)
執筆者:熊野貴文(幼児教室ひまわり塾長)
最終更新日 2022年10月02日
わが子を医者に導きたい場合は、中学受験で難関中学校に合格することが最初の目標になります。
こちらのページでは、灘中学、大阪大学医学部に現役合格した私が、難関中学に合格するために必要な学力レベルについて解説いたします。
幼児教室ひまわりでは、「子供を医者にしたいのなら、難関中学校に合格することが最初の目標になります」ということをよくお伝えしますが・・・
この目標に関して、こういうご質問がよく届きます。
■ 保護者の方からのご質問
「中学受験を目指すための中間ゴールが知りたいです。何歳までに何ができれば、灘中学などの難関中学に合格できますか?」
このように、各年齢ごとにどういうレベルに到達すればよいのかという質問です。
今回の記事のではこのご質問にお答えします。
あなたの教育の目安として、参考にしてみてください。
灘中学合格に必要な知能指数

「灘中学に合格するためには、IQが130以上必要」という話があります。
これはなぜかと言いますと、一般的にIQ130以上なら高IQ(”天才”と呼ばれる知能)と見なされているからです。
私の灘中学の同級生のIQは、120~150の子が多いです。
(中学校時代に聞いてみました)
知能指数(IQ)についての詳細は、こちらの研究を参考になさってください。
【参考情報】WISC-Ⅳの分析と活用
IQというのは、
「精神年齢」÷「肉体年齢」
で計算できる数値です。
たとえば、「3歳の時に、5歳のことができる」という状態であれば、
5÷3=IQ166
という計算になります。
こういう計算に基づいているので、年齢が小さい方が極端に高いIQが出やすいです。
「2歳先のことができる」という状況だとして、
・2歳の時に4歳のことができる
・8歳の時に10歳のことができる
という両者を比較すると、前者はIQ200になり、後者はIQ125と計算されます。
つまり、「IQが極端に高い」という状況に関しては、「小さな時に測定したので極端に高いIQになっている」という可能性がありますね。
ですからよく幼児教育の広告などで、「IQが200の天才児を育てる」というフレーズを見かけますが、
それは、
・どんな方法で測定したのか?
・いつ測定しているのか?
という点が気になるところです。
これが小学校時代に測定した正しいIQということなら、アインシュタインクラスが日本から続出することになります。
そう考えるとちょっと現実的ではないですね。
さて、このような状況から考えると、
灘中学に合格するためのIQ=130
を実現するためには、
「5歳の時に7歳のことができる」
「8歳の時に11歳のことができる」
というあたりが現実的であり、おそらく灘中学の生徒たちも、こういうレベルだったのではないかと推測しています。
勉強にたとえると、どのレベル?

今から幼児期の目標、そして小学校低学年の目標についてお話していきます。
一番分かりやすい勉強に関しての目標を設定します。
ただ、その前に1点だけお伝えしておきたいことがあります。
それは・・・「子供の発達や興味の偏りによって個人差があるので、この目標は参考でしかない」ということです。
今からお伝えするのはあくまでも勉強に限った目標なので、
勉強にあまり興味が無かったり、勉強以外の方法でお子さんの脳を鍛えている場合は、正確には当てはまりません。
たとえば、勉強はできなくても囲碁が全国レベルの子などは、実際は頭が良いと言えます。
こういう場合は、勉強では評価できないといえます。
それでは年齢ごとの目標をお伝えしていきましょう。
最初の目標は年長さんの時点、つまり5歳~6歳の段階です。
この時点では、
・ひらがな、カタカナの読み書きが間違いなくできる
・簡単な漢字であれば読める
・10までの足し算、引き算が全く指を使わずにできる
・財布の小銭の金額を数えて、金額の総額を答えられる
というレベルが目標です。
このレベルをクリアできているならかなり優秀だといえます。
7歳~8歳くらいの学力ですから意外と高くないハードルです。
ここまでは多くのお子さんたちが達成できているんです。
次に小学校2年生の時点について。
8歳くらいの段階ですね。
IQ130を達成するためには、この段階では11歳~12歳の学力が必要になってきます。
具体的には、
・公文式のF教材(小6)まで終了
というのが目標です。
算数は足し算、割り算は当然のこと、分数、小数、最大公約数なども完全に理解できている。
国語は、日常生活レベルの漢字は全て普通に読めるレベルで、新聞もある程度内容を理解できる。
このレベルに到達できれば、小学校3年生からの受験戦争で十分に戦っていけます。
この小学校2年生の目標について、「こんなに高いレベルが必要なのか」と感じた方が多いと思います。
年長さんの目標と比べると、一気にハードルが上がるような気がしますね。
でも、これが現実であり、「IQ130をキープする」というのはこういう状況なのです。
【参考情報】早期教育が幼児の発達に与える影響と今後の在り方
あなたが意識すべきこと
幼児期~小学校低学年の目標を具体的にお伝えしてきましたが・・・あなたはどう感じましたか?
おそらく多くの方は、
・年長さんの目標はいけるかな
・小学校2年生は厳しそうだな
という印象を受けたと思います。
しかし、ここが大切なポイントです。
この目標を実現するために2つ大切なことがあります。
1つ目に大切なことは、「年長さんの後半くらいから小学校低学年までの時間は、親が徹底的に勉強を教え込む」という意識です。

この時期にしっかり勉強することが将来の基礎を作っていくんです。
ちなみに、よくある誤解ですが、
・小学校1年生の時の1時間の勉強
・小学校6年生の時の1時間の勉強
この2つであれば、どちらの意味が大きいでしょうか?
「まだ1年生だから、勉強はそんなにしなくてもいいよね。」
「6年生になったら勉強させないと・・・」
このように考えて、後者ばかりに注目し、前者をあまり重視していない方が多いのが現実です。
しかし私は、前者の方が意味が大きいと思います。
6年生の1時間の勉強より、1年生の1時間の勉強の方が重要だという意味です。
なぜなら、後の人生すべてに影響を与えるからですね。
小学校1年生の時に覚えたことは、小学時代、中学時代、高校時代・・・と、ずっと使えますからね。
ですから、小学校1年生、2年生のうちにも、(むしろその時期だからこそ)しっかりと勉強する必要があります。
「周囲もそんなに勉強していないから、今は大丈夫だろう」
というのは、通用しません。
周囲の子が勉強しているかどうかは、関係なく勉強しないといけません。
ただ、ここで重要なことが1つあります。
幼児期から勉強をすると言っても、「ドリルをしなさい」「百マス計算を早くしなさい」というような強要するイメージではありません。
この時期の勉強は、「いかに子供が楽しみながら、しかも自主的に取り組むか?」ということが重要なのです。
つまり、算数も理科も国語も、お子さんが遊びの延長線上で取る組める工夫が必要なのです。
親子で一緒に勉強を楽しむための工夫については、わが子を医者にしたり、灘中学に合格させた幼児教室ひまわりの先生方に共通している要素だと言えます。
こういう工夫をしながらわが子と一緒に楽しみながら学ぶことで、自然と学習習慣が身についていくことになります。
2つ目に大切なことは、「幼少期から頭脳の基礎を作る」ということです。

年長さんから小学校2年生までに一気に力を伸ばすためには、頭脳の基礎が必要となります。
つまり、幼児期のうちに、賢い頭脳を作ることが大切です。
普段の遊びや会話を工夫して、お子さんの脳をしっかりと鍛える意識が大切ですね。
【参考情報】環境は脳を変える

こちらのページでは、「幼児期の勉強の目標」「灘中学などの難関中学に合格するには、いつまでに何が出来ればよいのか」というテーマについてお話しましたが、幼児教室ひまわりでは、お子さまの脳を鍛える具体的な方法や難関中学に合格するための勉強法などを、オンライン講座やメールマガジンで公開しています。
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