中学受験と習い事は両立できる?いつまで続けるか・辞める判断基準
最終更新日 2026年10月26日
記事執筆者:熊野貴文
幼児教室ひまわり塾長・医師。灘中学・灘高校を経て大阪大学医学部に現役合格し、大学在学中は塾講師・学習アドバイザーとして約1,100人を指導。自ら難関受験を経験した子供側の視点と、保護者への教育相談、東大・医学部へ導いた親や各分野の専門家の知見をもとに、今のわが子に何を優先し、どう実践するかを具体的に発信している。
幼児教室ひまわりの熊野です。
私は中学受験を経験して灘中学・灘高校へ進み、その後、大阪大学医学部へ現役で進学しました。学生時代から塾講師や学習アドバイザーとして教育に携わり、2014年に幼児教室ひまわりを創業してからも、子どもの学力や中学受験、家庭での関わり方について、多くの保護者の方とお話ししてきました。
中学受験を考えるご家庭では、習い事について次のような悩みを持たれることがあります。
「中学受験の勉強が本格的になってきました。習い事はいつまで続けてもよいのでしょうか」
「小学5年生になり、周りのお友達が習い事を辞め始めています。うちも辞めさせた方がよいのでしょうか」
「子どもは習い事を続けたいと言っていますが、難関中学を目指すなら勉強に専念した方がよいのでしょうか」
中学受験では、学年が上がるにつれて塾の授業や宿題が増え、家庭学習にも多くの時間が必要になります。そのため、習い事を続けることが受験勉強の妨げになるのではないかと心配する保護者の方もいると思います。
しかし、私は、中学受験をするからといって習い事をすべて辞める必要はないと考えています。一方で、本人が好きな習い事だからといって、どのような状況でも続けさせればよいというわけでもありません。
大切なのは、何年生になったら辞めるという決まりを作ることではなく、その子の体力、習い事の進み具合、塾のスケジュールや学習状況を見ながら判断することです。
実際、幼児教室ひまわりの上田先生は、3人のお子さんの中学受験を母親として経験されていますが、兄弟によって習い事を辞めるタイミングは異なっていました。
この記事では、私自身の中学受験経験や、上田先生の子育て経験も踏まえながら、中学受験と習い事は両立できるのか、習い事をいつまで続けてよいのか、何を基準に続けるか辞めるかを判断すればよいのかについて解説します。
中学受験と習い事は両立できる?
習い事が中学受験の妨げになるとは限らない
中学受験と習い事は、両立できる場合があります。ただし、すべての子どもが同じように両立できるわけではありません。
例えば、週に1回のスイミングに通いながら、塾の授業や宿題にも無理なく取り組んでいる子がいるとします。
本人にとってスイミングが楽しい時間になっていて、体を動かすことで気分転換にもなっているのであれば、必ずしも辞める必要はないでしょう。
一方で、同じ週1回の習い事でも、塾から帰宅する時間が遅く、宿題を終わらせるために睡眠時間を削っている子もいるかもしれません。
その場合は、習い事の回数や時間を見直した方がよい可能性があります。
つまり、習い事をしていること自体が問題なのではなく、習い事を含めた生活全体に無理が生じているかどうかが重要なのです。
また、習い事には受験勉強とは異なる価値もあります。
スポーツであれば体を動かす楽しさを感じられますし、ピアノなどの芸術系の習い事であれば、好きなことに集中する時間になるかもしれません。長く続けてきた習い事が、子どもにとって自信につながっている場合もあります。
中学受験の勉強が忙しくなると、保護者の方はどうしても勉強時間を確保することを優先しがちです。しかし、勉強以外の活動がその子にとってどのような意味を持っているのかも考えておきたいところです。
習い事を辞めて勉強時間を増やせば有利になる?
中学受験と習い事の両立を考えるとき、習い事を辞めれば、その時間をすべて勉強に使えると考えることがあります。
確かに、習い事を辞めれば予定は空きます。しかし、空いた時間がそのまま集中して勉強できる時間になるとは限りません。
例えば、もともと疲れている子であれば、習い事を辞めてできた時間は、まず休養に充てる方がよいかもしれません。反対に、習い事がよい気分転換になっている子の場合は、その時間をなくすことで生活のメリハリが失われることも考えられます。
また、受験勉強で大切なのは、時間を長く確保することだけではありません。
塾の授業を理解し、必要な復習を行い、学習した内容を身につけることも重要です。
習い事を辞めること自体を目的にするのではなく、今の生活の中で、受験勉強と休息の両方が無理なく成り立っているかを確認することから始めましょう。
中学受験で習い事はいつまで続けられる?
中学受験を考える保護者の方が特に気になるのが、「習い事は何年生まで続けてもよいのか」という問題です。
小学4年生までなら大丈夫なのか、小学5年生になったら減らすべきなのか、小学6年生ではすべて辞めた方がよいのか。
このように、学年を基準に判断したくなる気持ちはよく分かります。
ただし、中学受験の学習スケジュールは、通っている塾や志望校によって異なります。また、同じ塾に通っていても、子どもの体力や学習状況には違いがあります。
ここでは、学年ごとにどのような変化が起こりやすいのかを整理します。
小学4年生|塾が本格化し始める時期
中学受験では、小学3年生の2月頃から新4年生のカリキュラムが始まる進学塾も多くあります。
それまで家庭学習が中心だった子も、塾の授業や宿題が加わることで生活のスケジュールが変わってきます。
この時期に習い事を続けるかどうかは、まず新しい生活に慣れてから判断してもよいでしょう。
例えば、塾に通い始めたばかりの段階では、宿題にどれくらい時間がかかるのか、授業後にどの程度疲れるのかが分からないこともあります。
そのため、最初から習い事をすべて辞めてしまうのではなく、塾と習い事を並行しながら生活の変化を確認するという方法もあります。
もちろん、塾に通い始めたことで帰宅が遅くなったり、睡眠時間が短くなったりしている場合は、早い段階から調整が必要です。
小学4年生では、まず塾のある生活を安定させることを優先し、そのうえで習い事との両立を考えていきましょう。
小学5年生|塾と習い事の負担を確認する時期
小学5年生になると、塾によっては学習内容がさらに難しくなり、授業時間や家庭学習の負担も増えていきます。
算数では複雑な文章題や図形問題などに取り組む機会が増え、理解するために時間が必要になる子もいます。
また、習い事の方でも、学年が上がるにつれて練習量が増えたり、大会や発表会への参加が多くなったりすることがあります。
そのため、小学5年生では、塾と習い事の両方の負担がどのように変化しているかを確認することが大切です。
例えば、習い事が週1回で、塾の復習にも問題なく取り組めているのであれば、そのまま続けられる可能性があります。
一方で、習い事の練習量が増え、週末の大半を使うようになった場合は、受験勉強との両立が難しくなることもあります。
ここでは、習い事を続けることだけでなく、練習回数を減らしたり、参加する活動を選んだりすることも検討してよいでしょう。
小学6年生|志望校対策に合わせて調整する時期
小学6年生になると、志望校別の対策授業や模試などが増え、受験勉強がさらに忙しくなる場合があります。
特に難関中学を目指す場合は、通常授業に加えて特別講座などが組まれることもあり、これまでと同じ生活を続けることが難しくなるかもしれません。
そのため、習い事を減らしたり、受験が終わるまで一時的に休んだりする家庭もあります。
ただし、小学6年生になったら必ずすべての習い事を辞めるべきというわけではありません。
塾の授業と重ならず、本人にとってよい気分転換になっている活動であれば、状況に応じて続けられることもあります。
一方で、小学6年生の前半は両立できていても、受験が近づくにつれてスケジュールが変わることがあります。
そのため、一度決めたら最後まで同じように続けるのではなく、塾の予定や子どもの状態に合わせて判断を見直すことが必要です。
中学受験で習い事をいつまで続けるかは、4年生、5年生、6年生という学年だけで決めるものではありません。
学年ごとの学習環境の変化を参考にしながら、その子にとって無理のない時期や方法を考えることが大切です。
中学受験と習い事を両立させるための5つの判断基準
それでは、実際に習い事を続けるか辞めるかを迷ったとき、どのような点を確認すればよいのでしょうか。
私は、次の5つの視点から考えることをおすすめします。
1.子どもの体力に無理がないか
まず確認したいのは、子どもの体力です。
同じ学年でも、体力には個人差があります。
学校へ通い、塾で勉強し、その後に習い事へ行っても元気に過ごせる子もいれば、塾の授業を受けるだけで疲れてしまう子もいます。
ここで大切なのは、単に「体力がある子かどうか」を決めつけることではありません。実際の生活の中で、どの程度の負担なら無理なく過ごせているかを見ることです。
例えば、習い事の翌日に疲れが残っていないか、朝すっきり起きられているか、学校や塾で集中できているかなどを確認します。
本人が「大丈夫」と言っていても、疲れがたまっている場合があります。反対に、受験勉強が忙しくても、適度に体を動かすことが気分転換になっている子もいます。
そのため、習い事をしている時間だけで判断せず、その前後の様子まで見ることが大切です。
2.塾のスケジュールと両立できているか
次に、塾のスケジュールを確認します。
中学受験の進学塾は、学年が上がるにつれて授業日数や授業時間が増える場合があります。また、志望校によっては追加の講座が必要になることもあります。
そのため、今は習い事と両立できていても、数か月後には難しくなる可能性があります。
例えば、塾の授業が週3日から週4日に増えた場合や、日曜日に志望校別の特訓が始まる場合などです。
そのようなときには、習い事の曜日を変更できないか、回数を減らせないか、一定期間だけ休めないかなどを検討します。
ここで避けたいのは、塾と習い事の予定をすべて詰め込んでしまうことです。
予定表の上では両立できていても、移動や食事、入浴、休憩などの時間まで考えると、実際には余裕がなくなっていることがあります。
予定が重ならないことと、無理なく両立できることは同じではありません。
家庭で過ごす時間や睡眠時間も含めて、スケジュールを考える必要があります。
3.習い事の進み具合や負担がどう変わるか
習い事を続けるかどうかを考えるときには、その習い事が現在どのような段階にあるのかも重要です。
例えば、同じスイミングでも、週1回楽しく泳ぐことを目的にしている場合と、大会を目指して練習する選手コースでは、必要な時間や体力が異なる場合があります。
ピアノでも、普段のレッスンを続ける場合と、コンクールに向けて練習量を増やす場合では、家庭で必要な練習時間が変わってくるでしょう。
つまり、習い事の種類だけで両立できるかどうかは判断できないのです。
また、本人がある程度の目標を達成し、一区切りついた段階であれば、習い事を整理することも考えられます。
反対に、長く取り組んできた活動で、本人がもう少し続けたいと考えている場合には、すぐに辞めるのではなく、練習量を調整できないか検討してもよいでしょう。
ここで考えたいのは、「何を習っているか」だけでなく、「今後どのような取り組みが必要になるか」ということです。
4.受験勉強の学習状況に問題がないか
中学受験との両立を考える以上、学習状況の確認も欠かせません。
ただし、ここで見るべきなのは、テストの点数や偏差値だけではありません。
塾の授業内容を理解できているか、必要な復習ができているか、宿題が積み残されていないかなど、日々の学習状況を確認することが大切です。
例えば、習い事がある日だけ宿題を終わらせるのが難しくなっているのであれば、曜日や時間を調整することで改善する可能性があります。
一方で、習い事がない日も宿題が終わらず、同じところで何度もつまずいているのであれば、問題は勉強時間の不足だけではないかもしれません。
学習内容の理解が不十分だったり、課題の進め方に問題があったりする可能性もあります。
そのため、成績が下がったからといって、すぐに習い事を辞めさせるという判断はおすすめしません。
まずは、なぜ学習がうまく進んでいないのかを確認することが必要です。
5.子ども自身はどう考えているか
最後に確認したいのは、子ども本人の気持ちです。
本人にとって大切な習い事であれば、その気持ちを無視して親が一方的に辞めさせることは、できるだけ避けたいところです。
特に、長く続けてきた習い事の場合は、友達との関係や達成したい目標があることも考えられます。
一方で、子どもが「絶対に辞めたくない」と言っているからといって、どのような状況でも続けさせればよいわけではありません。
小学生の子どもが、自分の体力や睡眠時間、塾のスケジュール、今後の学習負担をすべて見通して判断することは簡単ではないからです。
そのため、親は本人の希望を聞きながら、生活全体を見て一緒に考える必要があります。
例えば、「習い事を続けたい気持ちは分かったよ。でも、最近は帰る時間が遅くなっているから、週1回に減らすことも考えてみようか」といった話し合いができます。
大切なのは、親がすべて決めることでも、子どもにすべて任せることでもありません。
子どもの希望を尊重しながら、親が生活と学習の状況を見て、一緒に判断することです。
この5つを確認したうえで、そのまま続けるのか、回数を減らすのか、一定期間休むのか、それとも辞めるのかを考えます。
最初から「続けるか、辞めるか」の二択にせず、今の子どもにとって無理のない方法を選ぶことが大切です。
中学受験で習い事を見直した方がよいサイン
ここまで、習い事を続けるか辞めるかを判断するための5つのポイントをお伝えしました。
実際に判断するときには、子どもの日常生活にどのような変化が起きているかを確認すると、見直す必要があるかどうかを考えやすくなります。
例えば、次のような変化が続いている場合は注意が必要です。
これらの変化が見られたからといって、必ず習い事を辞めるべきというわけではありません。宿題が終わらない原因が時間不足なのか理解不足なのか、習い事を嫌がる理由が練習の負担なのか友人関係なのかによって、必要な対応は異なります。
まずは子どもの様子や生活全体を確認し、曜日の変更、回数の調整、一時的な休会などで改善できないかを考えましょう。
それでも睡眠や学習に無理が生じている場合は、習い事を辞めることも選択肢になります。
習い事を見直すことは、それまで頑張ってきたことを否定することではありません。今の子どもに合った生活を整えるための判断なのです。
中学受験のために好きなことをすべて辞める必要はない
中学受験と習い事について考えるうえで、ここからは幼児教室ひまわりの上田先生の経験をご紹介したいと思います。
上田先生は、3人のお子さんを育て、それぞれの中学受験を母親として経験されています。ご長男は灘中学に進学しました。
その経験の中で私が参考になると思うのは、同じ家庭で育った兄弟でも、習い事を辞めるタイミングが違っていたということです。
3人の兄弟でも、習い事を辞めるタイミングは違っていた
上田先生のご家庭では、3人のお子さんに対して、習い事をいつ辞めるかという共通のルールを設けていたわけではありません。
子どもによって体力が違い、習い事の進み具合も異なります。また、塾のスケジュールや受験勉強の負担も同じではありません。
そのため、兄弟全員に同じ判断を当てはめるのではなく、それぞれの状況に合わせて習い事を調整していました。
例えば、上の子が小学5年生で習い事を辞めたとしても、下の子まで同じ時期に辞めさせる必要はありません。
上の子に合っていた方法が、下の子にも合うとは限らないからです。
同じ家庭であっても判断が異なるという経験は、周囲の家庭の情報だけで習い事の辞め時を決めないことの大切さを示していると思います。
水泳の選手コースには進まず、別の形でスポーツを続けた
上田先生のご長男は、スポーツが大好きで体力もあるお子さんでした。そのため、受験勉強を続ける中でも、適度に体を動かすことが本人に合っていると考えていました。
ただし、スポーツが好きだからといって、どこまでも練習量を増やせばよいというわけではありません。
スイミングでは選手コースに進むことは選びませんでした。一方で、学校のタグラグビーのクラブに参加したり、小学6年生では学校対抗の駅伝チームの練習に参加したりと、スポーツそのものは続けていました。
上田先生は、中学受験をするからといって本人がやりたいスポーツを一律に制限するのではなく、勉強や生活とのバランスを見ながら、本人の希望を尊重していたのです。
この経験から分かるのは、中学受験のために習い事の負担を調整することと、子どもの好きな活動をすべて制限することは別だということです。
何を辞めるかだけではなく、何を続けることがその子にとって大切なのか。そこまで考えることが、習い事と中学受験の両立では重要なのだと思います。
習い事を辞める時期に、全員共通の正解はない
私自身も、中学受験に向けて進学塾へ通い始めるときには、自分の意思でそれまでの習い事を辞めました。
当時の私にとっては、受験勉強に取り組むために習い事を整理することが自然な選択でした。
一方で、上田先生のご家庭では、子どもによって習い事を辞める時期が異なり、ご長男は学校のスポーツ活動にも参加しながら中学受験に取り組んでいました。
どちらの方法が優れているということではありません。
私のように習い事を辞めて受験勉強に集中する方法が合う子もいれば、好きな活動を適度に続けた方が生活のバランスを保ちやすい子もいます。
灘中学のような難関中学を目指す場合でも、習い事をいつ辞めるかについて、すべての子どもに当てはまる一つの正解があるわけではないのです。
重要なのは、何年生まで続けたのかという結果ではなく、その子の状況を見て、何を残し、何を調整する必要があるのかを判断することだと考えています。
中学受験と習い事で親が見落としやすいこと
ここまで、習い事と中学受験を両立させるための考え方をお伝えしてきました。
最後に、保護者の方が判断するときに見落としやすいことを整理したいと思います。
周囲の家庭と同じタイミングで辞めようとする
中学受験が本格化すると、周囲の家庭の動きが気になることがあります。
「同じ塾のお友達は、もうピアノを辞めたそうです」
「難関中学を目指す子は、5年生になると習い事を辞めると聞きました」
このような話を聞くと、わが子も早く習い事を整理しなければならないのではないかと不安になるかもしれません。
しかし、他の家庭が習い事を辞めた理由まで分かっているとは限りません。
塾のスケジュールが合わなくなったのかもしれませんし、本人が習い事に一区切りつけたいと考えたのかもしれません。
周囲の家庭の選択を参考にすることは構いませんが、その判断の背景が異なる以上、同じ選択がわが子にも適しているとは限りません。
習い事を辞めれば、受験勉強に有利になると思う
習い事を辞めれば勉強時間が増えるため、中学受験に有利になると考えることもあります。
確かに、時間が足りなくて必要な復習ができていない子であれば、習い事を減らすことで改善する可能性があります。
しかし、習い事を辞めれば必ず成績が上がるわけではありません。
ここで見落としやすいのは、勉強時間を増やすことと、学力を伸ばすことを同じように考えてしまうことです。
例えば、算数の成績が伸びない原因が問題の理解不足にある場合、勉強時間を増やすだけでは十分に改善しないこともあります。
また、疲れている子にとっては、空いた時間を勉強ではなく休養に使うことが必要な場合もあります。
受験勉強の時間を確保することは大切ですが、それだけで学習成果が決まるわけではありません。何のために時間を増やす必要があるのかを考えることが重要です。
子どもの意思を尊重することと、すべて任せることを混同する
子どもの意思を尊重したいと考えるあまり、本人が続けたいと言っている習い事は、どのような状況でも続けさせるべきだと思うことがあります。
しかし、子どもの希望を大切にすることと、判断をすべて子どもに任せることは同じではありません。
子どもは習い事を続けたいという気持ちを強く持っていても、今後の学習負担や疲労の蓄積まで十分に見通せないことがあります。
だからこそ、親が生活全体を見ながら、必要な調整を提案することにも意味があります。
反対に、親が受験勉強を優先するあまり、本人の希望を聞かずに辞めさせてしまうことにも注意が必要です。
親がすべて決めるのでも、子どもにすべて任せるのでもなく、親子で状況を共有して判断することが大切です。
まとめ|中学受験と習い事は子どもの状況に合わせて判断する
中学受験と習い事は、両立できる場合があります。しかし、習い事を何年生まで続けるべきか、いつ辞めるべきかについて、すべての子どもに共通する正解はありません。
大切なのは、その子の体力、習い事の進み具合、塾のスケジュール、学習状況、本人の希望などを踏まえて判断することです。
実際、3人のお子さんの中学受験を経験した上田先生のご家庭でも、兄弟によって習い事を辞める時期は異なっていました。また、ご長男は水泳の選手コースには進まず、学校のスポーツ活動を続けながら受験勉強に取り組んでいました。
中学受験のために習い事をすべて辞めることが正解なのではなく、何を続け、何を調整することが今の子どもに合っているのかを考えることが大切です。
周囲の家庭の選択や学年だけで判断するのではなく、目の前のお子さんの状況を見ながら、親子で納得できる選択をしていただきたいと思います。
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