子供の語彙力を高める3つの工夫
執筆者:熊野貴文(幼児教室ひまわり塾長)
最終更新日 2022年10月11日
わが子の語彙力を高めてあげたいと考えている親御さんは多いと思います。
そこでこちらのページでは、幼児教室ひまわり塾長として約1万人の保護者に指導してきた私が、「語彙力を高める具体的な方法」をご紹介します。
![語彙伸ばす1](../../uploads/img61789e09e8ba9.jpg)
幼少期に豊富な語彙力があると、いろいろな人とコミュニケーションが取れるようになります。
自分の伝えたいことを伝えたり、相手の伝えたいことを理解できるようになります。
小学生であれば、それがそのままテストの成績にも直結していきます。
また、PISA(Programme for International Student Assessment)と呼ばれる国際的な学習到達度に関する調査によると、
「日本の子どもたちの読解力が数年前に比べて低下している」という結果が出ました。
【参考情報】PISAの調査レポート
このような傾向もあり、2020年から文部科学省の学習指導要領が新たに改定され、(教育改革)
「語彙指導の充実」という点も組み込まれました。
【参考情報】文部科学省ホームページ内の該当箇所
やはりお子さまの将来のためにも、語彙力を高めてあげることを意識しておいた方が良いと言えます。
そこでこちらのページでは、「子供の語彙力を高める3つの工夫」をご紹介します。
子供の語彙力を高める3つの工夫
お子さまの語彙力を高めるための工夫はこちらの3つです。
1.語彙集でインプット
2.本を読む習慣を身につける
3.省略しないで会話をする
1つずつ解説しますね。
1.語彙集でインプット
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まず1つ目は、「親御さんご自身も語彙のインプットをしましょう」ということです。
これは別に、親御さんご自身の現在の語彙力を伸ばそうということではなく、
お子さまの年齢ごとに、どのくらいの語彙力があった方が良いかを、把握するということです。
わが子の語彙力を伸ばすのであれば、あらかじめ、わが子の年齢の場合、
・どのくらいの語彙量が必要なのか?
・どのような言葉を知っておくべきか?
という「ゴール」をまずは親御さんが把握しておきます。
そうすれば、やみくもにお子さまに教えることなく、
お子さまの年齢や環境に合わせながら、語彙力を伸ばしてあげることができます。
ですので、お子さまの年齢で、どのくらいの語彙力があれば良いかを把握するためにも、
「年齢別に分けられた語彙集」などで確認しておくと良いですね。
まずは親御さんご自身でお子さまの語彙力を伸ばすためのインプットを行いましょう。
2.本を読む習慣を身につける
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語彙力を伸ばすためには、やはり「読書」が効果的と言えます。
本を読み、言葉に触れれば触れるほど、語彙力は伸びていきます。
これは多くの親御さんも理解していると思います。
ただ、だからと言って、お子さまに強制的に本を読ませようとしてはいけません。
お子さまが、「本を読むのは楽しい」という気持ちになり、
自分から本を読むようになるのが理想です。
ですので最初は、「子どもが好きな分野の本を読む」というところから始めます。
親子の「絵本の読み聞かせ」から、少しずつ「読書」へと移行していきます。
確かに親として読んでほしい分野の本はたくさんあると思いますが、
それらは、まだ、お子さまが興味を持たなかったり、お子さまには難しかったりします。
最初は、好きな分野の本で十分です。
・昆虫が好きなら、昆虫図鑑
・アニメが好きなら、アニメ雑誌
・ゲームが好きなら、ゲーム攻略本
など、文字だけの本でなく、
写真や画像が多く、少し文字が載っている程度の本でも最初は問題ありません。
「本を読むと楽しい」という感覚があれば、お子さまは自然と本を読むようになり、本を読む習慣が身につきます。
本を読む習慣が身につけば、そこから興味の分野が広がり、
いろいろな分野の本も読むようになり、自然と語彙力も伸びていくのです。
ですのでまずは、お子さまの好きな分野の本を与えてあげるのが良いですね。
そこから本を読む習慣が身についていきます。
3.省略しないで会話をする
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親子の会話の中で、お子さまの語彙力は伸びていきます。
その中で、親御さんが気をつけていただきたいのは、
できるだけ「省略しない」ということです。
たとえば、私たち大人は、「あ、ちょっとそれ取って」というような伝え方をしてしまいます。
相手との関係性があるからこそ成り立つものですが、
「わが子の語彙力を伸ばす」という目的のもとには、あまり望ましくない会話と言えます。
「これ・それ・あれ」という省略後をできるだけ使わず、きちんと「名詞」を使うようにします。
そしてもう一つは、「因果関係」にも注意した会話を心がけます。
たとえば、雨が降っているからお外で遊べない状況の時。
「今日はお外で遊べないね。」という声がけだけでなく、因果関係もきちんと伝えるようにします。
「今日は雨が降っているからお外で遊べないね。」
「雨に濡れると、お洋服がびしょびしょになっちゃうね。」
「雨が降ると地面も濡れて泥んこになっちゃうね。」
「泥んこのままお家に入ると、お家が泥まみれになっちゃうね。」
という声がけです。
「お外で遊べない」という結果の原因は何か?
「○○(原因)だから●●(結果)」
という因果関係をできるだけお子さまにも伝えるようにします。
・雨が降るとお外で遊べない
・雨が降ると服が濡れる
・雨が降ると地面も濡れる
・地面が濡れると泥が付く
・泥が付くと家の中にも泥が付く
このように、因果関係を意識すれば、シンプルに親子の会話が増えます。
「雨」「服」「地面」「泥」「濡れる」「びしょびしょ」など、
たくさんの言葉を使う機会が増えていきますので、お子さまの語彙力も伸びていきます。
因果関係については、いつもいつも意識することは難しいかもしれませんが、
「私たち大人は、ついつい省略した会話をしている」ということは認識しておきましょう。
これが意識できているだけでも、お子さまに対しては、
「省略しないで会話をする」ということができるようになります。
普段の日常の中に、工夫できることはたくさんある
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こちらのページでは、「子供の語彙力を高める3つの工夫」をご紹介しました。
1.語彙集でインプット
2.本を読む習慣を身につける
3.省略しないで会話をする
日常生活の中でも、親御さんのちょっとした工夫でお子さまの語彙力を伸びていきます。
今回ご紹介した内容をもとに、ぜひ、実践してみてください。
お子さまの語彙力を高めるためには、ご家庭での環境がとても大切です。
家族みんなが本を読んだり、家族の会話が多い家庭であれば、自然と子どもの語彙力も伸びていきます。
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