後伸びする子どもの特徴
執筆者:熊野貴文(幼児教室ひまわり塾長)
最終更新日 2023年07月03日
子どもによって成長スピードは個人差があるものです。
小学校中学年までは勉強ができたのに高学年になると成績が良くなくなったり、逆に中学年まではいまいちだったのに高学年になると成績が良くなるというケースもあります。
後者の「後伸び」する子どもの場合、なかなか成績が上がらず焦る親も多いのではないでしょうか?
そこで今回は後伸びする子どもの特徴について、親の関わり方も含めて解説します。
後伸びする子どもの特徴を知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
後伸びする子どもの特徴
後伸びする子どもは主に以下の特徴が見られます。
・物事の熱中度合いが高い
・自信がありエネルギーに満ち溢れている
具体的には遊び始めたら夢中になってしまい、気づいたら遊び疲れて寝てしまうくらいの熱中度合いがある子どもが多いです。
こうした子どもは物事を継続する力が強く、試行錯誤を繰り返しながら徐々に成果を出していきます。
また、自分に自信があることも後伸びする子どもの特徴です。
後伸びする子どもは取り組み始めの頃はなかなか成果を出せません。
そんな時でも自分に自信があることで気持ちの波を抑えられ安定して物事を継続できます。
こうした特徴があるため、後伸びする子どもには成果よりもプロセスを評価し正しい方向に導いてあげることが重要です。
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後伸びする子どもとしない子どもの違い
後伸びする子どもとしない子どもは「幼少期に熱中した経験があるか」の違いがあります。
後伸びする子どもはエネルギーに満ち溢れている特徴があり、そのエネルギーの根源となるのは過去に好きな物事に熱中した経験です。
幼少期に好きなことに熱中した経験をもつ子は、他のことでも熱中して取り組みやすいため、勉強に熱中できればその分成績も伸びる可能性が高くなります。
そのため、後伸びする子どもを健全に成長させたい場合、幼少期から熱中できるものに取り組めるよう好きなことをやらせてあげる必要があります。
幼少期の場合、熱中できることの多くはゲームなどの「遊び」になるでしょう。
熱中することの種類は関係なく「熱中すること自体」に意味があるため、遊びも含めて積極的に子どもが好きなことをやらせてあげましょう。
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後伸びする子どもとの関わり方とは?
後伸びする子どもとの関わり方について紹介します。
具体的には以下の点が大切と言えるでしょう。
・子どもを褒めてあげる
・さまざまな体験をさせる
・子どもの意思を尊重する
一つずつ解説いたします。
子どもを褒めてあげる
子どもを褒めてあげることで、後伸びする子どもの成長を支えることができます。
子どもに限らず、褒められて嫌な人はいません。
能力や成果を認められれば嬉しいものなので、積極的に子どもを褒めてあげましょう。
褒められることで子どもに自信がつけば、また褒められようと行動するため結果的に1つのことに熱中しやすくなります。
物事への熱中体験は後伸びする子どもの成長を支えられるため、「子どもだったらどう喜ぶか?」を考えて接するようにしましょう。
さまざまな体験をさせる
子どもにさまざまな体験をさせることは後伸びする子どもにとって非常に重要です。
親は子どもの成績が伸びない状況だと頑張って勉強させようとします。
しかし勉強以外にも自然との触れ合いやさまざまな遊びを経験させることで勉強面で役立つ可能性もあります。
例えば、自然と触れ合う経験を通して自然環境に興味を持てば、自ら理科の地学などを学ぶようになり理科の成績が向上することもあるでしょう。
こうした経験から勉強が好きになり、全体的な学力が向上する可能性もあるのです。
そのため、子どもが興味のあることを中心にさまざまな経験をさせてあげましょう。
興味のある物事を見つけられれば、熱中体験を積むことにもつながります。
子どもの意思を尊重する
子どもの意思を尊重することも非常に重要です。
実は後伸びする子どもをもつ家庭は、子どもに好きなことを自由にやらせている傾向があります。
逆に子どもの意思に反して無理やり習い事や塾に通わせる家庭は、物事が長続きせず成果も出にくい傾向です。
このような長続きしない経験をさせた場合、子どもが成長した時も同じく物事を継続できない状態となり成果も出なくなるでしょう。
後伸びする子どもは成果が出るまでに時間がかかるため、テストの成績が良くない場合強制的に勉強ばかりさせてしまう親もいるでしょう。
しかし本人の意思に反して勉強させることは逆効果なので、ある程度子どもの意思を尊重し自由にさせてあげることが大事です。
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後伸びする子どもにおすすめの学習法
子どもにある程度自由にさせることは大切ですが、とはいえ全く勉強しなければいつまで経ってもテストの成績が良くなることはありません。
こうした子どもにはまず勉強する習慣を身につけることが大切です。
そのため学習内容にはこだわらず毎日決まった時間勉強するようにし、学校の宿題や教材の学習などに取り組ませるようにしましょう。
慣れていない内から長時間勉強するのは非常に難しいため、最初は10分程度の短い時間でも問題ありません。
幼少期から毎日短い時間でも継続できるようになれば勉強が習慣化するため、勉強が本格化する中学・高校になっても勉強を継続でき、成果を出せる確率が上がります。
ただしやらせ過ぎは禁物なので、定期的に休みを設けることも大切です。
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後伸びする子どもにおすすめの遊び
勉強ばかりでは子どもが飽きる可能性もあるため、ここでは後伸びする子どもにおすすめの遊びを紹介します。
具体的には以下の遊びがおすすめです。
・折り紙・あやとり
・トランプ
・パズル
1つずつ解説いたします。
折り紙・あやとり
折り紙やあやとりは子どもの記憶力や判断力に良い影響を与えます。
例えば折り紙の場合、折り紙を折る過程で折る順番を覚えたり、折り具合を細かく調整したりなど記憶力や判断力をフル活用するため、これらの能力を鍛えられるでしょう。
あやとりも最終的な形に到達するために手順を記憶する必要があるため、脳に良い影響を与えます。
トランプ
トランプも後伸びする子どもにおすすめの遊びです。
トランプで行うゲームは多くのルールが設定されており、ルールを覚える記憶力が鍛えられます。
またゲームの場合勝ち負けがあるため、どうすれば相手に勝てるかなどの思考力が磨かれるでしょう。
トランプには大富豪やババ抜きなど多くのゲームがあるため、子どもが好きなものを取り入れましょう。
パズル
最後におすすめの遊びはジグソーパズルです。
ジグソーパズルでは1つのピースがどの部分にはまるかを予想し進めていくため、想像力の向上が見込めます。
また、はまらなかったパズルを覚えておき、試行錯誤を繰り返して進めていくことから問題解決能力や記憶力の向上にも貢献してくれるでしょう。
ジグソーパズルは脳をフル稼働させる必要があるため、後伸びする子どもの遊びには最適です。
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子どもの意思を尊重して熱中できる体験を積ませる
後伸びする子どもの場合、テストなどで結果が出るのに時間がかかるため不安な親も多いでしょう。
しかし物事に熱中し継続できる特徴があるため、正しい方法を掴んで勉強に取り組めれば後々成果が出てくる可能性は高いといえます。
後伸びする子どもが成果を出せるように、親は子どもの意思を尊重して熱中できる体験を積ませてあげましょう。
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